マカオカジノIR運営大手GEGが2023年3Q業績発表…調整後EBITDAが対前年576%増

 マカオ政府とカジノ運営コンセッションを結ぶ6陣営の一角、ギャラクシーエンターテイメントグループ(GEG)は11月9日、今年第3四半期(2023年7〜9月)の監査前業績を発表。

 GEGはマカオを本拠地とし、マカオ半島で「スターワールドマカオ」、コタイ地区で「ギャラクシーマカオ」、「ブロードウェイマカオ」の各カジノIR(統合型リゾート)、中小ホテルに併設する衛星カジノ施設「シティクラブ」を運営するほか、建築資材部門を擁する。

 同社発出資料によれば、今年第3四半期の純収入は前年同時期から374%増、前四半期から11%増となる約97億香港ドル(日本円換算:約1875億円)だったとのこと。調整後EBITDAは約28億香港ドル(約541億円)で、前年同時期から576%増、前の四半期から12%増。このほか、過去12ヶ月の調整後EBITDAは70億香港ドル(約1353億円)となり、前年同時期から970%増、前の四半期から92%増と顕著な良化。

 旗艦IR、ギャラクシーマカオの第3期拡張部に続々オープンしたギャラクシーインターナショナルコンベンションセンター、ギャラクシーアリーナ、ラッフルズホテル、アンダーズホテルといった新施設が業績を押し上げた模様。

 同社は今年第3四半期業績発表にあたり、マカオの将来性に対して引き続き自信を持っているとし、その理由として中国本土の旅行者にとってマカオが最も人気の旅行先となっており、マカオの立地、アクセス、安全性などが評価されているほか、中国本土市場における潜在需要は開拓の余地があること、マカオ自身が観光都市としての魅力を高めつつあることを挙げた。

 また、第4期拡張部、約60万平米の開発を進めており、マカオ初進出のハイエンドブランドホテル、4000席規模の劇場、多様な料飲、小売、ノンゲーミングファシリティ、ガーデン及びウォーターパークなどターゲットとする市場ニーズに応える施設を揃え、完成目標時期については2027年とした。

 このほか、東京とソウルに海外事業開発事務所を開設済みで、バンコクでも事務所開設準備を進めており、ハイエンド国際旅客の誘致に重要な役割を果たすと期待を示した。

ギャラクシーエンターテイメントグループの旗艦IR(統合型リゾート)施設「ギャラクシー・マカオ」(資料)=2021年9月、本紙撮影

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