マカオ税関、直近5日間で着衣の下に物品隠す手口の密輸事案6件摘発

 澳門海關(マカオ税関)は12月18日、各イミグレーション施設でIT技術の活用を含む検査体制の強化を図り、違法な運搬活動(いわゆる運び屋行為)に対して厳格な姿勢で臨む中、同月12日から16日までの5日間で着衣の下に隠す手口で密輸を図った事案6件を摘発したと発表。

 摘発があったのは關閘及び青茂イミグレーション施設で、密輸品の内訳は中古スマートフォン86点、中古スマートウォッチ12点、パソコン用メモリ480点、コスメティック製品50点とのこと。

着衣の下に物品隠して密輸を図った例(写真:澳門海關)

 税関によれば、いずれもマカオ側から中国本土へ向かう出境ルート上にある税関検査場の「申告物なし」レーンを通過しようとした際、身体の動きが不自然だったことから税関職員が呼び止めて金属探知ゲートまたは人体スキャナによる検査を実施したところ異常を検知し、詳細検査で衣類の下に密輸品を隠し持っているのが発覚したという。

 6件の密輸に関わったのは6人で、33〜68歳のマカオ居民、香港居民、中国本土居民。税関では、6人を対外貿易法違反で起訴済みとした。

着衣の下に物品隠して密輸を図った例(写真:澳門海關)

 年初のウィズコロナ転換による水際措置の緩和を受けて、マカオと中国本土、香港との相互往来が容易になって以降、運び屋が絡む密輸入、密輸出事案が摘発されるケースが増えており、密輸品の種別では中古スマートフォン、中古バッテリー、冷凍肉、高級食材(乾物等)、コスメ・スキンケア用品などが目立つ。

 税関では、市民に対して出入境における携行品の出入りに関する法令の遵守、また報酬を目当てに物品を隠したり偽装したりして運び屋行為へ従事しないよう累次の呼びかけを行うとともに、今後も継続して水際における各種取り締まりを強化して臨むとした。

着衣の下に物品隠して密輸を図った例(写真:澳門海關)

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