マカオ、カジノディーラーが客と共謀して不正行為…両替時に盛る手口でチップ詐取

 マカオ司法警察局は1月3日、客との共謀による不正行為でカジノ運営企業からゲーミング(カジノ)チップを詐取したとして、カジノ施設にディーラー職として勤務するマカオ人の男(36)と中国人(中国本土居民)の夫婦関係にある男女2人(いずれも27)を巨額詐欺罪で逮捕、起訴したと発表。

 同局の発表によれば、同月1日にマカオ半島内港エリアにあるカジノ施設のサーベイランス部門から「特定のディーラー職スタッフが勤務中に2人の客に対してゲーミングチップ両替時に繰り返し故意に多く渡しており、3人が共謀している疑いがある」との通報が寄せられたとのこと。

 通報を受けた同局が調査分析を経て3人の身元を特定し、ディーラー職の男をカジノ内、夫婦を居住先でそれぞれ逮捕に成功。ディーラー職の男は同局の調べに対し、昨年(2023年)11月頃から中国人夫婦と共謀していたことを認めた上、小さい額面から大きい額面のチップに両替する方法で十数万香港ドルを詐取したなどと供述。また、詐取したものについては3人で分配し、全員がすべて使い果たしたと説明したという。同局では本件につきカジノ運営会社からの被害額報告を待ってフォローアップを進めるとしている。

 ゲーミングチップはカジノフロアにあるキャッシャーと呼ばれるカウンターで額面の現金と交換することができる。つまり、現金そのもの。マカオのカジノではチップを狙った犯罪がしばしば発生している。

マカオ司法警察局(資料)=本紙撮影

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