マカオ、男が家中でホームヘルパーの女性襲う…覚せい剤の影響か

 マカオは共働きの家庭も多く、家事や子供の世話などのため、ドメスティックヘルパー(ホームヘルパー)を雇用する家庭も珍しくない。このほど、マカオの家中でヘルパーの女性が襲われる事件が発生し、関心を集めている。

 マカオ治安警察局が1月21日に発表した内容によれば、同月12日夜にタイパ島にあるマンションの1戸で刃物を持った男が傷害事件を起こしたとする通報が寄せられたとのこと。

 同局が通報者の女性と、女性が雇用する40代のベトナム人ホームヘルパー女性(被害者)と接触して事情を聞いたところ、同日ホームヘルパーが女性の息子を風呂に入れていた際、突然雇い主の夫が果物ナイフを持って現れ、首を絞められたといい、揉み合いの中で複数箇所にケガを負った。その後、男が部屋に戻った隙を狙って、雇い主の息子を連れて外に逃げ出し、付近の公園から雇い主の女性に電話で救助を求め、雇い主は夫がドラッグの影響下にあるものと疑い、暴力行為を続ける可能性があると考え、警察へ通報するに至ったという。

 まもなく、警察が上述の現場で男(マカオ人、50代)を逮捕するとともに、家宅捜査により犯行に使われた果物ナイフとドラッグの吸引器具とみられる物品を発見。また、男の着衣の中からもアイスと呼ばれる覚せい剤(計1.29グラム)及びその吸引器具とみられる物品が見つかった。男は警察の調べに対し、長期にわたってドラッグ吸引習慣があり、所持していたドラッグについては見知らぬ人物から購入したとし、1月11日にアイスを吸引し、事件当日は突然情緒を失ってホームヘルパーを襲ったが、以降のことは思い出せないなどと供述。警察が男を医療機関へ移送して尿検査を行った結果、アイスに陽性反応が出たとのこと。同局では、この男を不法麻薬・向精神薬販売及び不当器具・設備所有、不法麻薬・向精神薬吸引、傷害、禁止武器・爆発物所持の罪で検察員送致する方針。

マカオ治安警察局が逮捕した男(写真:マカオ治安警察局)

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオ政府とカジノ経営コンセッションを結ぶ6陣営の一角、SJMホールディングスは5月9日、今年第…
  2.  マカオ政府文化局(ICM)は5月8日、風雨シーズンの到来を受け、同月初旬からマカオの文化財建築物…
  3.  マカオ司法警察局は5月8日、犯罪組織による空路を利用した麻薬密輸の摘発を目的に、情報をもとにマカ…
  4.  マカオ政府統計センサス局は5月8日、2024年第1四半期(1〜3月期)の住宅価格指数を公表。 …
  5.  マカオでウィンマカオ(マカオ半島新口岸地区)及びウィンパレス(コタイ地区)の両カジノIR(統合型…

ピックアップ記事

  1.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  2.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  3.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  4.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  5.  マカオ国際空港を本拠地とするマカオ航空(NX)が福岡便の運航を(2024年)7月12日から再開す…

注目記事

  1.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  2.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  3.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  4.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  5.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年5月号
(vol.131)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun