マカオLRT石排灣線で列車の試運転スタート…年内開業目標

 マカオ政府公共建設局(DSOP)は3月31日、マカオLRT(新交通システム)の新線「石排灣線」について、すでに主体工程が完成し、駅舎及び高架橋へのLRT列車走行システムの設置も終えたことから、各種システムテスト及び列車の試運転をスタートしたと発表。

 石排灣線はコタイ地区からコロアン島の石排灣地区へ至る2駅(協和醫院駅及び石排灣駅)、約1.6キロの路線で、2021年9月に着工した。上述の2駅のほか、既存のマカオLRTタイパ線の東亞運駅と蓮花口岸駅の間に乗り換え専用駅を新設し、タイパ線との間に渡り線も設けられる。

マカオLRT石排灣線における列車試運転の様子(写真:DSOP)

 同局によれば、列車の試運転は3段階に分け、それぞれ石排灣線内、タイパ線との乗り継ぎ専用駅まで、全線を範囲として実施するとのこと。また、試運転については、既存のタイパ線の営業運転への影響を最低限にとどめるよう配慮して行うという。

 目下、石排灣線の沿線では道路及び緑化帯の修復作業、駅舎と周辺を結ぶ歩道橋の準備が最終段階を迎えており、(2024)年内の開業目標に向かっているとした。

マカオLRT石排灣線協和醫院駅周辺の様子(写真:DSOP)

 マカオLRTでは、路線ネットワークの拡充が進んでおり、昨年(2023年)12月にタイパ線の媽閣駅延伸部が開業したほか、石排灣線と同時並行で横琴線(約2.2キロ)と東線(約7.65キロ)の建設工事も同時並行で進められている。

 なお、横琴線の開業時期についても年内目標となっており、DSOPでは同線についても各種システムテスト及び列車の試運転を短期内にスタートするとしている。

マカオLRT石排灣線とタイパ線の乗り継ぎ専用駅周辺の様子(写真:DSOP)

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