マカオ、週次の歩行者による道路横断違反の検挙数が減少傾向維持

 マカオではアフターコロナで社会・経済の正常化が進んだ昨年(2023年)から歩行者による禁止場所での道路横断やいわゆるSNS映えスポット付近で道路にはみ出して写真を撮影するなどの違反行為などが目立ち、交通事故リスク増大につながる懸念から大きな社会的関心事のひとつとなっている。

  マカオ治安警察局は5月2日夜、同局として道路安全維持へ取り組み、歩行者の違反行為に起因する交通事故の減少を目的としたマカオ各エリアで監察及び違反者行為に対する取り締まりを継続する中、4月22日から28日までの1週間で歩行者の道路横断違反を54件検挙したと発表。前週から25件減で、2週連続2桁となり、前週からの減少傾向を維持した。

 同局が週次の取り締まり状況を定期的に発表するようになった昨年9月18日以降、週次の検挙者数は3桁が続いていたが、直近2週は2桁に。ただし、ここまでの累計検挙数は6644件に上っている。

 同局によれば、マカオの道路交通法の規定により歩行者は横断歩道など適切な横断用表示のある場所で道路を横断することが求められ、また信号機のある場所では信号の指示に従う必要があり、付近50メートル以内に横断表示のある場所がないところでは車両の通行に影響がない場合に最短距離での横断できるとしたほか、道路使用者は交通を阻害してはならず、他の道路使用者の安全や利便性に影響を及ぼしてならないとし、違反した場合は300パタカ(日本円換算:約5810円)の罰金が科されるとのこと。

 同局は歩行者に対し、自身及び他の道路使用者の安全な通行を確保するため、不適切な道路横断や交通阻害行為をしないこと、また運転者に対しても事故防止の観点から路面状況に留意し、安全な車間距離とスピードを保つよう累次の呼びかけを行い、人と車で譲り合い、共に安全な道路環境作りを進めてほしいとした。

マカオ治安警察局が実施した歩行者の道路横断違反に対する取り締まりの様子=マカオ半島・東望洋街(写真:マカオ治安警察局)

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