マカオ、2024年9〜11月期の総体失業率1.7%…前回調査から横ばい

 マカオ政府統計・センサス局(DSEC)は12月27日、今年(2024年)9〜11月期の雇用統計を公表した。

 総体失業率は1.7%、マカオ居民(マカオ居民IDカード保有者、いわゆるローカル)に限った失業率は2.3%で、いずれも前回調査(2024年8〜10月期)から横ばい。不完全雇用率は前回調査から0.3ポイント上昇の1.5%。

 マカオ居住の労働人口は38.60万人、就業人口は37.93万人で、それぞれ前回調査から1800人増。マカオ居民に限ると800人増の28.73万人。業種別の就業人口動向では、ゲーミング(カジノ)業と金融業で増、ホテル・飲食業では減となった。

 失業人口は横ばいの6700人。失業前にゲーミング業、小売業へ従事していた人の数が多くを占めた。初めての職探しをする人が占める割合が3.6ポイント下落の14.6%。

 不完全雇用者数は1100人増の5800人。業種別では、不動産、ビジネスサービス、運輸・倉庫業に従事する人の数が多くを占めた。

 前年同時期との比較では、労働参加率(68.0%)と失業率(1.7%)がそれぞれ0.4、0.6ポイント下落、不完全雇用率(1.5%)は0.1ポイント上昇。

 就業調査の統計対象はマカオ半島、タイパ・コロアン島にある住宅の居住者(学生寮や高齢者入所施設等のグループホームを除く)で、域外からマカオへ越境通勤する マカオ居民及び海外労働者は含まれない。出入境資料を元にマカオ居民及び海外労働者の越境通勤者数は約10.46万人と推計され、これを含むマカオの総労働力は前回調査から2600人増の49.06万人。

 インバウンド依存度の高いマカオ経済はコロナ禍で長期低迷を余儀なくされ、ローカルの失業率は2022年6〜8月期に過去最悪の5.5%を記録。昨年の年初からはアフターコロナでインバウンド旅客数が急回復し、人材需要にも好影響が及んでいる状況で、今年9〜11月期の失業率はすでにコロナ前水準まで回復。コロナ禍では雇用の調整弁となる海外労働者数が大幅減となったが、アフターコロナで増加に転じている。

マカオの町並み(資料)=2024年11月世界遺産セナド広場にて本紙撮影

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