マカオで今年32例目の輸入性デング熱感染確認例出現…患者は潜伏期間中に中国本土との間を何度も往来
- 2025/11/27 11:11
- 社会・政治
マカオ政府衛生局(SSM)は11月26日夜、同日マカオ域内で新たに輸入性デング熱感染を1例確認したと発表。
デング熱は蚊(ヒトスジシマカ)を媒介とする感染症で、マカオでの感染確認例出現は2日ぶり。年初来の感染確認例は今回のケースを含めて33例となり、内訳は当地感染が1例、輸入性感染が32例。
輸入性第32例の患者はマカオ半島北西部の青洲エリアにあるマンション「青洲坊大廈(第五座)」に居住するマカオ人の女性(35)で、潜伏期間中に何度も中国本土との間を往来していたといい、11月25日に発熱と筋肉痛の症状が現れ、同日の夜に私立総合病院の鏡湖醫院を受診するとともに、血液検査を受検し、その検査結果が26日に明らかとなり、デング熱Ⅰ型に感染していることが確認されたとのこと。
同局では、患者の渡航・居住歴、発症時間、検査結果を総合し、輸入性の感染例と判断。目下、患者の容体は安定し、同住者に体調不良の者も出ておらず、患者については、公立総合病院の仁伯爵綜合醫院(通称:山頂醫院)で入院治療を受ける手配を済ませたとした。このほか、同局が患者のマカオにおける主な活動場所周辺へ職員を派遣し、蚊の発生源の調査・除去と予防措置として蚊の駆除及び作業を実施する予定となっている。

一昨年のマカオにおけるデング熱感染確認は7例で、すべて輸入性だったが、昨年は輸入性感染が2月(1件)、5月(1件)、6月(2件)、7月(1件)、10月(18例)、11月(12例)、12月(4例)の計39例、当地感染が10月(1例)、11月(8例)の計9例に上った。なお、昨年分に関して、10月以降に感染確認された輸入性事案の大半にマカオと相互往来が緊密な広東省中山市、仏山市、江門市滞在歴があった。今年の輸入性事案についても、広東省、中でも中山市滞在歴のある患者が目立ち、これに次いで東南アジア各地から戻ったケースという状況。
マカオの人口は約68万人、人口密度は世界的にみてもかなり高い約2万人/平方キロ。すでに雨季を迎え、蚊の発生しやすい状況となっており、またボーダーを跨ぐ移動が増える夏休みシーズンを迎えていることから、同局が市民に対して域内及び外遊時にデング熱及び最近周辺地区で流行が見受けられるチクングニア熱への予防対策を講じるよう繰り返し呼びかけるとともに、市政署と合同で蚊の発生源の調査・駆除を強化して臨んでいる。
年初来(11月26日夜まで)のマカオにおけるチクングニア熱感染確認例は、当地感染が8例、輸入性が37例に上っており、直近の感染確認例出現は11月25日(輸入性第37例)。






















