未検疫食肉類の違法輸入相次ぎ摘発

マカオ政府税関は7月25日、未検疫肉類のマカオへの流入を阻止するため、市内での巡回を強化している中、未検疫の家禽類及び肉類のマカオへの違法輸入事案を5件摘発したと発表した。当局では家禽、豚肉、鮮魚、カエル、動物臓物など計229キロ分を押収し、関係するマカオ居民1名、中国本土出身者4名から事情を聞くなどして捜査を進めているという。

いずれの事案もマカオ半島北部の中国本土との間の玄関口、關閘に近いエリアで検挙されている。路上や住居を倉庫や受け渡し場所として利用していたもの。マカオと中国本土の間は徒歩で容易に往来できることから、貨物をハンドキャリーで輸送する「水客」と呼ばれる、いわゆる運び屋が存在する。本来、両地の間を行き来する貨物は税関及び品目によって検疫検査を受ける必要があるが、旅客全員の手荷物を調べているわけではないこともあり、今回のような未検疫食品のマカオへの流入も起こりうる。こうした行為は対外貿易法に違反するだけではなく、食の安全を脅かす行為ともいえ、市民や観光客の間でマカオで流通する食材の品質に対する不安が広がりかねない。

未検疫食材が市内のレストランや小売店に出回り、知らず知らずのうちに口にしてしまう可能性もあることから、当局では取り締まりを強化するとともに、信頼のできる店で食事をしたり、食材の買い物をするよう市民や観光客に呼びかけている。

押収された未検疫肉類(写真:澳門海關)

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