グーグルグラスでPW盗み見可能―マカオ大研究チーム

マカオ大学は8月6日、マカオ大学とマサチューセッツ大学が共同で進めている研究プロジェクトの中で、悪意を持った人間によって、iPhoneやグーグルグラスといったモバイルデバイスを使い、他人のタブレット端末やネットバンク口座のパスワードを盗み見することが可能となるとのテスト結果を発表。

研究はマカオ大学学長の趙偉(チャオ・ウェイ)教授と米国マサチューセッツ大学の付心文(フー・シンウェン)教授の共同チームによって行われた。

研究ではスマーフォンやタブレット端末のソフトウェアキーボードの位置を細かくマッピングすることで文字入力時の指の動きの陰影を補足し、特殊な演算を使って入力した文字を再現する方法を用いた。グーグルグラスとiPhone 5を使ってテストを実施したところ、3メートル離れた位置から前者は83%、後者は92%の入力文字の再現に成功したという。

研究チームは、離れた位置からでも入力した文字が盗み見される可能性もあることから、悪意を持った人間によるネットバンクのパスワードなどを盗み見されることが懸念されるとしている。また、盗み見防止対策のため、パスワードは複雑かつ長い文字列にする、指紋認証を利用するよう呼びかけている。

マカオ大学はマカオの公立総合大学。今回の研究チームを率いる趙偉教授は2008年に第8代学長に就任。1977年中国陝西師範大学を卒業後渡米し、マサチューセッツ大学アマースト校で修士、博士課程を修了。専門分野はコンピューターサイエンス。

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