ラスベガスにも寒風=中国人ギャンブラー減でバカラ売上36%減

今年(2014年)6月以降、マカオのカジノ売上が5ヶ月連続で前年割れとなっている。中国本土の反汚職キャンペーンにより、カジノ売上の大半を占めるVIPクラブを訪れる富裕層ギャンブラーが減少していることがその理由の1つとして挙げられる。海の向こうのラスベガスでもマカオ同様の流れとなっているようだ。カナダの中国語日刊紙「星島日報(カナダ版)」が11月27日(現地時間)付の紙面で報じた。

ネバダ州ゲーミング管理局が11月21日に発表した最新統計によると、10月のラスベガス・ストリップ地区のカジノ売上は前年同月比5.6%減の5億2029万米ドル(日本円換算:約617億円)。このうち、中国人ギャンブラーが最も好むバカラテーブルの収益は36%減の9729万米ドル(約115億円)だった。

ラスベガス・ストリップ地区のバカラ売上は2004年以降上昇を続けており、昨年(2013年)の累計売上はおよそ16億米ドル(約1898億円)に達した。ゲームの種類別ではスロットマシンに次いで第2位、テーブルゲームの中では最大の売上を誇る。しかし、ここ3ヶ月は売上減少傾向が続いており、今年8-10月の累計では前年同期比25%減となっている。

ちなみに、ラスベガス・ストリップ地区の場合、カジノ売上に占めるバカラの割合は20%前後だが、マカオの場合はおよそ9割と極端に高い。マカオのカジノ売上はラスベガスのおよそ7倍の規模。

ラスベガス・ストリップ地区に建つカジノ付き大型IR(統合型リゾート)施設群(イメージ)=2014年5月、米国・ネバダ州—本紙撮影

ラスベガス・ストリップ地区に建つカジノ付き大型IR(統合型リゾート)施設群(イメージ)=2014年5月、米国・ネバダ州—本紙撮影

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ政府統計・センサス局は2月17日、昨年通期(2024年1〜12月)及び第4四半期(10〜1…
  2.  香港では、「スペースオイル(太空油)」と呼ばれる危険ドラッグが一部の若者の間で乱用されている問題…
  3.  マカオ治安警察局はこのほど、(2025年)2月17日から新たにブラジルとドイツのパスポート保有者…
  4.  マカオ政府統計・センサス局(DSEC)は2月14日、昨年通期(2024年1〜12月)及び昨年第4…
  5.  このほどマカオ政府財政局が公表した最新の財政収支資料によれば、今年(2025年)1月の歳入は前年…

ピックアップ記事

  1.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」の新線「横琴線(…
  2.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  3.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  4.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…

注目記事

  1.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  2.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  3.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  4.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  5.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2025年2月号
(vol.140)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun