韓国の外国人カード決済額、中国銀聯が4割でシェア首位に=13年

中国本土で海外旅行熱が高まる中、中国人による旅先での消費額も急拡大している。中国本土旅客が海外旅行先で決済に使用するクレジットカードの大半が中国ブランドの「銀聯カード」だ。中国本土からの観光客が急増している韓国では、2013年の外国人によるカード決済総額のうち、銀聯カードがおよそ4割のシェアを獲得し、ビザやマスターといった国際ブランドを抜いて首位に立ったという。

マカオの有力日刊紙「澳門日報」が12月25日付紙面でロイター通信電を引用して伝えた。これまで、中国人は現金による決済を好む傾向にあったというが、近年、両替の手間などが省けるなどの理由から、特に海外旅行先では圧倒的多数の旅客が銀聯カードを使用するようになったという。韓国では銀聯カード加盟店開発が順調に進んでおり、半数以上のATM機が銀聯カードを使ったウォンの引き出しに対応するなど、利便性が高いとのこと。韓国を訪れる中国本土旅客のうち、およそ9割が銀聯カード決済をしているとする統計もあったという。

中国本土旅客による海外旅行先での消費額はすでに世界最大規模となり、2013年には1287億米ドル(日本円換算:約15兆4600億円)に上った。また、国際免税手続き世界最大手のグローバルブルー社が今年(2014年)7月に発表したデータでも、中国本土旅客の海外旅行先における1人あたり平均消費額は6727人民元(約13万円)となり、世界トップだった。

韓国観光公社が今年10月に発表した1-9月の累計訪韓外国人統計によると、総数約1068万人のうち、中国人が前年同期比35%増の約468万人となり、全体の4割以上を占めた。一方、2番目に多かったのは日本人で、15.7%減の約174万人。

韓国で中国依存が進めば進むほど、中国の韓国に対する影響力増大につながるとの指摘もある。現状、中韓関係は「反日」共闘など、表向きには良好とされているが、両国の間には、貿易摩擦や歴史をめぐる認識の違いなどが存在するのも事実だ。

中国本土で広く普及する銀聯(右下)と二大国際ブランドのカード(資料)—本紙撮影

中国本土で広く普及する銀聯(右下)と二大国際ブランドのカード(資料)—本紙撮影

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ特別行政区の今年度(2025年1〜12月)補正予算案が7月9日午後、戴建業経済財政長官列席…
  2.  マカオ政府衛生局(SSM)は7月10日夜、前日(9日)マカオ域内で新たに輸入性デング熱感染を1例…
  3.  マカオ治安警察局は7月8日、未成年女児に対する非礼行為によりマカオで就労する中国人(中国本土居民…
  4.  マカオ治安警察局は7月8日、マカオ社会の治安環境浄化を目的とした違法売春に対する取り締まりの実施…
  5.  マカオ・コタイ地区にある複合リゾート「リスボエタマカオ(澳門葡京人)」の運営会社は7月8日、館内…

ピックアップ記事

  1.  今年(2025年)に入って以降、マカオ政府が新交通システム「マカオLRT」の新路線計画を相次いで…
  2.  マカオ政府旅遊局(MGTO)は4月29日、国際旅客誘致策の一環として昨年(2024年)実施した香…
  3.  マカオ政府は6月9日午後5時からマカオ政府本部ビルで特別会見を行い、SJMリゾーツ社、メルコリゾ…
  4.  仏ミシュラン社は3月13日、香港・マカオでも高い知名度と信頼性を誇る人気グルメガイド「ミシュラン…
  5.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…

注目記事

  1.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  2.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  3.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  4.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  5.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…

イベントカレンダー

7月 2025
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31    
« 6月   8月 »
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2025年7月号
(vol.145)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun