中国版新幹線、総延長1万5千キロ突破=近隣国との直通線や相互乗り入れ計画も

中国本土の鉄道網の急拡大が続いている。昨年(2014年)の総延長(営業キロ)は11万キロを突破、このうち「高鉄(高速鉄道=中国版新幹線)」部分が1万5千キロを超えたという。昨年、鉄道網整備への投資は過去最高記録を更新し、今年も数千キロに及ぶ新線開発が進められるという。

マカオの日刊紙「澳門日報」が1月10日付紙面で新華社電を引用して報じた。中国国家鉄道局の陸東福局長が局内会議で語った内容によると、今後も鉄道建設を加速させ、特に中西部の新路線建設を推進することで、中国の新たな経済発展戦略をリードするとのこと。

中国の鉄道については、安全性についての問題も指摘されている。昨年、鉄道局による各種安全性検査を192階実施し、1476件の問題を発見したという。このうち、20件の違法行為について行政処罰を下したという。

鉄道局によると、今後、中国国内の新路線建設だけでなく、積極的に海外への高速鉄道の輸出を図りたい考え。重点合同プロジェクトと位置付けるインド、ロシア、モンゴル、ラオス、タイ、東欧、キルギス、ウズベキスタン、ラテンアメリカ、アフリカにおいて、それぞれ進展があったという。また、パキスタン、バングラディシュ、インド、ミャンマーといった近隣国との直通路線の整備や相互乗り入れに関する計画についても研究を進めていくという。

なお、昨年末時点の日本の新幹線(東海道、山陽、東北、上越、北陸、九州、秋田、山形)の営業キロはおよそ2900キロ。

設計最高速度250km/h、営業最高速度200km/hの中国高速鉄道「和諧号」CRH1型(資料)=広東省珠海市の珠海駅にて—本紙撮影

設計最高速度250km/h、営業最高速度200km/hの中国高速鉄道「和諧号」CRH1型(資料)=広東省珠海市の珠海駅にて—本紙撮影

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオ政府統計調査局は5月17日、今年第1四半期(2024年1〜3月)の民間建築及び 不動産取引…
  2.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が今週末の3日間(2024年5月17〜19日)にかけて香港・将軍澳エ…
  3.  マカオではアフターコロナで社会・経済の正常化が進んだ昨年(2023年)から歩行者による禁止場所で…
  4.  マカオ金融管理局は5月17日、今年第1四半期(2024年1〜3月)のマカオ国際性銀行業務統計を公…
  5.  このほどマカオ政府財政局(DSF)が公表した最新統計によれば、今年(2024年)4月の住宅売買・…

ピックアップ記事

  1.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  2.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  3.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  4.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  5.  シンガポール発の国際ラグジュアリーホテルブランド「カペラ」がマカオ初進出することがわかった。カペ…

注目記事

  1.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  2.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  3.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  4.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  5.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年5月号
(vol.131)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun