マカオのカジノ売上低迷「反汚職キャンペーンとは無関係」=中国中央政府出先機関

マカオのカジノ売上が昨年(2014年)6月以降、7ヶ月連続で前年割れとなっている。中国中央政府のマカオ出先機関、中央人民政府駐マカオ特別行政区連絡オフィス(中連弁)の李剛主任は1月21日に地元メディアの取材に応じた際、昨今のマカオのカジノ売上低迷について、中央政府が推し進める反汚職キャンペーンとは無関係であるとの見方を示した。

李主任は、マカオのカジノ売上が低迷している要因として、中国本土経済の停滞、周辺地区のカジノ都市、カジノ産業の自然調整などを挙げた。また、ここ2年間で中央政府による反汚職キャンペーンが拡大していることを認めたものの、中国本土の「腐敗分子」がマカオを訪れて賭博を行うことは極めて稀であり、マカオのカジノへ「黒い金」が流入していることも少ないだろうとし、マカオのカジノ売上減の直接的な要因とはなっていないとしている。

今後については、VIPルームの売上が減少しているが、マスゲーミング(平場)部門は伸びていることなどを挙げ、マカオのカジノ売上が下落し続けるという心配はなく、今年中頃から回復し、安定成長に戻るだろうとの認識。

マカオでは、今年下半期から新規カジノのオープンラッシュが始まる予定で、ゲーミングテーブルの絶対数が増えることなどから、カジノ売上の回復が見込まれている。

今年(2015年)中頃の開業を予定しているマカオ・コタイ地区の大型IR施設「スタジオ・シティ」の完成予想イメージ=2015年1月15日(写真:Melco Crown Entertainment Limited)

今年(2015年)中頃の開業を予定しているマカオ・コタイ地区の大型IR施設「スタジオ・シティ」の完成予想イメージ=2015年1月15日(写真:Melco Crown Entertainment Limited)

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