カジノ内に違法喫煙ゾーン設置=マカオ衛生局、シティ・オブ・ドリームズに強制執行

マカオ政府衛生局は1月28日、コタイ地区の大型IR(統合型リゾート)施設、シティ・オブ・ドリームズ マカオ内のマスゲーミング(平場)カジノフロアの一部に違法な喫煙ゾーンが設置されたとされる問題について、同局による調査及びカジノ運営会社のメルコ・クラウン(マカオ)ホールディングス社から出された異議申し立ての内容を検討した結果を公表した。

マカオでは、いわゆる「新禁煙法」に基づき、昨年(2014年)10月6日からカジノのマスゲーミングフロアの全面禁煙化が実施されている。

衛生局の発表した内容によると、シティ・オブ・ドリームズ・カジノのL01カジノフロア内のピット11エリアに法律で定められたに基づく禁煙場所のサインがないとし、罰金10万パタカ(日本円換算:約150万円)を科す行政処分を決定したという。また、衛生局からの通達を受け取った後、速やかに禁煙場所のサインを掲出するよう求めた。

衛生局からメルコ・クラウン(マカオ)ホールディングス社に対して通達を行った後、1月28日に衛生局及びタバコ規制局スタッフがシティ・オブ・ドリームズ・カジノへ立入検査を実施したところ、当該エリアに禁煙場所のサインの掲出がなされていなかったという。その際、衛生局がカジノフロアの代表者へサインの掲出をするよう求めたが、自発的に動かないとする意向を示したため、タバコ規制局スタッフにより強制執行という形でサインの掲出が行われたという。

10月6日から実施されたカジノフロアの全面禁煙化については、対象がマスゲーミングフロアに限られ、VIPカジノについては従来通りフロア面積の50%まで喫煙ゾーンを設置できる。シティ・オブ・ドリームズ側は、問題となったエリアをVIPカジノと位置付けていたとみられる。

マカオ・コタイ地区にある大型IR施設、シティ・オブ・ドリームズ マカオ(資料)—本紙撮影

マカオ・コタイ地区にある大型IR施設、シティ・オブ・ドリームズ マカオ(資料)—本紙撮影

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオではアフターコロナで社会・経済の正常化が進んだ昨年(2023年)から歩行者による禁止場所で…
  2.  マカオ治安警察局は7月26日、マカオ警察総局による指揮の下、マカオの良好な治安環境の保護・維持を…
  3.  ユネスコのアジア太平洋地域世界遺産研修研究所は7月23日、第46回国連大会が開催中のインド・ニュ…
  4.  マカオ司法警察局は7月25日、マカオで覚醒剤の密売したとしてタンザニア人旅客の20代の男を逮捕し…
  5.  マカオ治安警察局は7月25日、カジノ施設が集積するマカオ半島新口岸地区にあるスーパーマーケットで…

ピックアップ記事

  1.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  2.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  3.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  4.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  5.  シンガポール発の国際ラグジュアリーホテルブランド「カペラ」がマカオ初進出することがわかった。カペ…

注目記事

  1.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  2.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  3.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  4.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  5.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年8月号
(vol.134)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun