香港大学、中国本土留学の卒業要件化を検討=副学長「イヤなら来るな」発言に学生動揺

香港で最も長い歴史を持つ名門公立大学として知られる香港大学(HKU)が2022年をメドに、中国本土への留学を学部生の卒業要件とする計画を進めているという。

同大のイアン・ホリデイ副学長が4月17日夜に開催された学生会主催の夕食会にゲストとして出席した際に明かしたもので、香港メディア各紙が学内放送局の報道を引用して伝えた。香港大学では在学中に海外と中国本土にそれぞれ一度ずつ留学することを義務付ける「ワン・インターナショナル、ワン・メインランド」政策の導入を検討しているとのこと。

夕食会の質疑応答において、会場の学生から「中国本土への留学を希望しない学生も多くいるため、留学先を限定すべきではない」との意見が出たが、これに対して副学長が「もし本土へ行きたくないなら、香港大学に来てくれるな(原文:If you don’t want to go to the mainland, don’t come to HKU.)」と応じたため、会場に集まった新制度対象外の現役学生らの間にも動揺が広がり、一時騒然とした雰囲気になったという。

英タイムズ・ハイアー・エデュケーションが今年3月に発表した世界大学ランキングによると、香港大学は上位50〜60位グループにランクインしており、アジア地区に限定すると東京大、シンガポール国立大、清華大、京都大、北京大に次ぐ上位6位。著名なOBに孫文(前身の医学校、香港西医書院出身)がいる。

九龍半島の尖沙咀から香港大学のある香港島北部を望む(資料)—本紙撮影

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