マカオ国際空港でイラン人による偽造パスポート使用相次ぐ…一晩で6人逮捕

 マカオ治安警察局は1月6日、同月4日夜と5日未明にかけてマカオ国際空港に到着したイラン人の男女6人(男4人、女2人)について、偽造パスポートを使用してマカオ入境を企図したとして文書偽造容疑で逮捕したと発表。

 4日午後8時頃、マレーシアのクアラルンプールからマカオに到着した旅客のうち3人の中東系の男女3人が所持していたスウェーデン旅券とイスラエル旅券に異常が見つかり、詳しい検査を行ったところ、偽造であることが発覚。その後、空港内における監視を継続し、同日午後8時半頃と翌5日未明にそれぞれ中国・北京から到着した中東系の男女3人が所持していたイタリア旅券とスペイン旅券についても偽造であることが判明したという。

 警察が6人の所持品を検査したところ、全員がイラン旅券を所持しており、本物であることが確認された。6人は警察の調べに対し、イランにおける生活環境が悪くなり、欧州へ行くことを考え、イランでブローカーに8000〜9000ユーロ(日本円換算:97万〜109万円)を支払って偽造パスポートや渡航の手配を受け、中継地点としてマカオに到着したなどと供述したとのこと。

警察が公開した証拠品(写真:マカオ治安警察局)

 警察では、6人を文書偽造罪で送検するとともに、偽造パスポートを手配する犯罪組織が存在するものとみて、調査を継続するとしている。

 イラン人が他国の偽造パスポートを使いマカオ入境を企図した事案は昨年2月にも発生。この時に使われたのは偽造マレーシア旅券で、中国・深センから海路でのマカオ到着だった。

文書偽造罪で送検されるイラン人の男女6人(写真:マカオ治安警察局)

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