マカオ、2月のインバウンド旅客数が対前年95.6%減…新型コロナの影響甚大

 マカオ政府統計調査局は3月20日、今年(2020年)2月の訪マカオ外客数(インバウンド旅客数)統計を公表。

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行下、1月下旬から入境制限を含む厳格な防疫対策が講じられる中、2月のインバウンド旅客数は前年同月から95.6%減の15万6394人(延べ、以下同)にとどまった。同月は15日間にわたる(2月5〜19日)カジノ施設の休業もあった。

 2月のインバウンド旅客全体のうち、宿泊を伴う旅客は96.0%減の8万1090人、日帰り旅客は95.0%減の7万5304人。宿泊を伴う中国本土旅客が多く、その滞在時間も長かったことから、旅客の平均滞在時間は1.8日延びて2.8日に。内訳は宿泊を伴う旅客は2.1日延びて5.4日、日帰り旅客は0.2日短い0.1日。

 国・地域別で最多だったのは中国本土旅客で、97.2%減の7万2307人。個人旅客に限ると99.6%減の5822人。中国本土旅客が全体に占める割合は46.2%。マカオに近い広東省の珠江デルタ地域にある9市からの旅客に限ると97.6%減の2万3907人だった。

 その他の国・地域では、人数が多い順に香港が90.5%減の6万2489人、台湾が92.8%減の5967人、フィリピンが89.3%減の3379人、インドネシアが85.4%減の1762人、米国が91.1%減の1262人、韓国が98.6%減の1200人、日本が95.5%減の978人。

 1〜2月累計のインバウンド旅客数は前年同時期から56.9%減の300万6859人。このうち中国本土旅客は56.5%減の220万4339人で、全体に占める割合は73.3%。

 参考までに、昨年通期のインバウンド旅客数は前年から10.1%増の3940万6181人で、3年連続で過去最多を更新。中国本土旅客が占める割合は約7割だった。

 外国からの輸入症例を阻止するため、入境制限は3月に入って以降も一層強化が進んでおり、ほぼ鎖国に近い状況。アジア有数の観光都市にとって経済的打撃は大きく、試練の日々が続く。

 なお、2月の月次カジノ売上は87.8%減の31.04億マカオパタカ(日本円換算:約427億円)、1〜2月累計では49.9%減の252.29億マカオパタカ(約3468億円)だった。

新型コロナの影響でインバウンド旅客が激減したマカオ。写真は観光名所、世界遺産・セナド広場=2020年2月26日本紙撮影

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