マカオ、グランドエンペラーホテル併設カジノの営業終了へ

 マカオ半島中心部にあるグランドエンペラーホテル運営会社は4月1日夜、今年(2022年)6月26日に同ホテルに併設するカジノ施設の営業を終了すると発表。

 運営会社では、新型コロナウイルス感染症の流行によって過去2年間にわたって厳しいビジネス環境に直面する中、ハイエンドゲーミング(カジノ)市場の見通しが暗いことを考慮し、今年6月26日に満期を迎える(マカオ政府とカジノ経営コンセッションを締結するライセンス保有者である)SJM社との契約を更新しないことを決めたと説明。ホテル事業については継続するとした。

 昨年の中間決算報告書によれば、同ホテル併設カジノのゲーミングテーブル数は77台で、内訳はマスが67台とVIPルームが10台。加えて、スロットマシンも設置している。

 目下、マカオでは娯楽場幸運博彩経営法律制度(通称「カジノ法」)の改正手続きが進められている。改正案では「カジノ施設はマカオ政府とカジノ経営コンセッションを締結する事業者が所有する不動産内に設置すること」と規定しており、現在マカオに存在するいわゆる「衛星カジノ」に関して、コンセッション事業者は施行後3年の猶予期間内に対処する必要が生じる。グランドエンペラーホテル併設カジノも衛星カジノに該当。今後、別の衛星カジノの動向も注目される。

中央の建物がグランドエンペラーホテル(資料)-本紙撮影

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオで複数のカジノIR(統合型リゾート)を運営するサンズチャイナ社は4月18日、今年(2024…
  2.  マカオ政府衛生局(SSM)は4月17日夜、マカオで今年(2024年)4人目となる在郷軍人病(退役…
  3.  マカオ・コタイ地区にあるギャラクシーアリーナで「ITTF(国際卓球連盟)男女ワールドカップマカオ…
  4.  このほどマカオのゲーミング規制当局(博彩監察協調局=DICJ)が公表した今年第1四半期(2024…
  5.  このほどマカオ政府財政局(DSF)が公表した最新統計によれば、今年(2024年)3月の住宅売買・…

ピックアップ記事

  1.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  2.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  3.  マカオ国際空港を本拠地とするマカオ航空(NX)が福岡便の運航を(2024年)7月12日から再開す…
  4.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  5.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…

注目記事

  1.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  2.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  3.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  4.  香港国際空港の制限エリア内にある「スカイピア」と港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設との間を港…
  5.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年4月号
(vol.130)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun