マカオ、春節GW4日目の中国本土からのインバウンド旅客数88.5%減…4日間累計では75.1%減

 中国・湖北省武漢市で集中発生している新型コロナウイルスによる肺炎(通称:武漢原因不明肺炎)について、世界各地で感染拡大に対する懸念が高まる中、中国本土からのインバウンド旅客が多いマカオでも、官民の間で各種防疫対策が進んでいる。

 本稿執筆時点(マカオ時間28日午後0時20分)のマカオにおける新型コロナウイルス感染確認者数は7人で、いずれも武漢からの旅客。

 マカオ政府旅遊局は1月28日、治安警察局提供資料を元にした春節ゴールデンウィーク4日目(春節3日目にあたる1月27日)までのインバウンド旅客数データを公表。27日のインバウンド旅客総数は3万6092人で、前年の同じ時期から84.1%減だった。中国本土旅客に限ると88.5%減の2万0174人。インバウンド旅客全体に占める中国本土旅客の割合は55.9%。

 また、春節ゴールデンウィーク4日目までの累計では、インバウンド旅客数が69.0%減の19万4521人、中国本土旅客に限ると75.1%減の11万1723人、中国本土旅客の占める割合は57.4%。

 昨年通期のインバウンド旅客数は約3940万人で、中国本土旅客の占有率は約7割だった。

 例年、マカオでは春節3日目が中国本土からの旅客のピークとなるが、今年は前代未聞の落ち込みとなった。

香港や広東省各地との間を結ぶ高速船が発着するマカオ外港フェリーターミナルでも厳重な防疫対策が講じられている(写真:マカオ政府海事・水務局)

 マカオでは政府主催のすべての春節イベントが開催中止となり、ミュージアムなど文化施設も閉館措置が講じられている状況。27日からはマカオと中国本土との主要な陸路の玄関口にあたる關閘イミグレーションの通関時間が3時間短縮されることなどもあり、春節ゴールデンウィーク全体を通じて、旅客数の相当の減少が見込まれる。このほか、27日からは武漢市含む湖北省からの入境制限、マカオ滞在中の武漢市含む湖北省からの旅客に対する強制隔離などの措置が講じられた。

 なお、上記統計における春節ゴールデンウィークの期間は今年(2020年)が1月24日から30日まで、昨年(2019年)が2月4〜10日間で、いずれも7日間。中国当局は防疫対策の一環として春節休暇を2月2日まで延長することを発表済み。

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