マカオ、6日連続で新型コロナウイルスの新規感染確認ゼロ…厳格な防疫対策奏功、今後も継続

 中国・湖北省武漢市で集中発生している新型コロナウイルスによる肺炎(通称:新型肺炎)について、世界各地で感染拡大に対する懸念が高まる中、中国本土からのインバウンド旅客が多いマカオでも、官民の間で各種防疫対策が進んでいる。

 マカオ政府新型コロナウイルス感染対策センターは2月10日午後5時(現地時間、以下同)から定例記者会見を開催。マカオ政府衛生局の李展潤局長によれば、直近6日連続で新たな新型コロナウイルス感染確認例はなかったとのこと。李局長は、厳格な防疫対策が奏功したものとする見解を示した上で、近隣地区において感染拡大が続くなど、依然として情勢は厳しく、決して状況が好転したとはいえず、マカオの市民生活がすぐに元に戻るわけではないと強調。また、潜伏期間中の患者が地域社会に存在する可能性もあることから、市民に対して家の中に留まること、外出を控えること、人の集まりを避けること、外出時にはマスクを着用すること、手洗いをしっかりとすることなど、政府の防疫指針に引き続き協力するよう呼びかけた。

 マカオでは、防疫対策の一環として、2月5日からカジノ施設が一時休業に入っている。入境制限も段階的に強化されており、このところのインバウンド旅客数は急減。近日、ホテルの一時休業も相次いでいる。マカオ政府旅遊局が同定例記者会見内で発表した内容によれば、10日からタイパ島にある5つ星リゾートホテル「アルティラ マカオ」が休業するとのこと。これまでに一時休業となったホテルの累計数は3〜5つ星のホテルが8軒、2つ星以下のホテルが15軒で、合計客室数にして3000室近くに上る。参考までに、マカオの昨年末時点のホテル総数は123軒、提供客室総数は3.83万室。

 本稿執筆時点(2020年2月10日午後6時10分)時点のマカオにおける累計患者数は10人で、最初の7人が武漢からの旅客、直近の3人がマカオ人。このうち1人が治癒し退院済み。

2月10日夕方に開催されたマカオ政府新型コロナウイルス感染対策センターによる定例記者会見の様子(写真:マカオ政府新型コロナウイルス感染対策センター)

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