香港とマカオ結ぶ夢の架け橋、今年8月結合へ=開通時期は17年夏メド

中国が国家プロジェクトとして推進している香港とマカオ、広東省珠海市の三地をつなぐ「港珠澳大橋(ホンコン・ジュハイ・マカオ・ブリッジ)」について、今年(2016年)8月にも橋梁部分の結合が実現する見通しとのこと。

マカオの日刊紙澳門日報が2月18日付け紙面で報じた記事によれば、橋梁部分の結合後、来年頭には海底トンネル部分と接続、3月までの路面の舗装を終え、夏までの開通を目指すという。

なお、当初は今年中の完成及び開通が予定されていたが、大規模かつ複雑な難工事である上、建築資材及び作業員の不足、香港国際空港の管制上の制約、環境保護への対応など複数要因により進捗に遅れが生じているとされ、昨年秋に完成時期が2017年末までずれ込む見通しが示されていた。

港珠澳大橋は香港と珠海、マカオの間のY字型のルートおよそ50キロメートルを海上橋と海底トンネルで結ぶ大型インフラ整備プロジェクト。このうち、海底トンネルは6.7キロ分。もともと1980年代に夢の架け橋として構想され、香港・マカオが中国に返還された後、21世紀に入ってから「広東省と香港・マカオの一体化のシンボル」として実現に向けた準備が加速し、2009年に着工した。自動車専用道路で、鉄道用の設備はない。現在、香港とマカオの間を移動する際、高速フェリーで約1時間かかるが、大橋の開通後は車で約30分程度となり、大幅な所要時間短縮効果が見込まれている。

港珠澳大橋(資料)=2015年1月、香港国際空港付近の海上より本紙撮影

港珠澳大橋(資料)=2015年1月、香港国際空港付近の海上より本紙撮影

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