豪州と香港の航空大手がレース犬の輸送を停止=動物愛護の観点

マカオでは長年にわたってドッグレースが開催されており、レースで使われるグレイハウンドはオーストラリアから輸入されたものが大半を占める。

香港の日刊紙東方日報が12月12日付電子版で報じた記事によると、オーストラリアの公共放送局ABCが近日放送したドキュメンタリー番組の中で、オーストラリアから香港・マカオ向けに毎日約30匹のグレイハウンドが輸出されていること、マカオのドッグレースにいるおよそ800匹のグレイハウンドが劣悪な環境の中での生活を強いられていることなどがクローズアップされたという。

番組放送後、同国のカンタス航空がツイッターを通じ、これまで少量のグレイハウンドをアジア向けに輸送した実績があることを認めた上、グレイハウンドの悲しい運命を知り、以後このようなサービスを停止することを決定したとする声明を発表。また、香港とオーストラリアの間で直行便を運航するキャセイパシフィック航空についても、すでにグレイハウンドの輸送をストップしたことを明らかにしたとのこと。

かつてマカオのギャンブルの花形として栄えたドッグレースだが、近年はファンの高齢化、売上の減少、施設の老朽化が進み、さらには動物愛護団体から虐待だとする指摘を受けるなど、存続の是非が活発に議論されるようになっている。こういった流れを受け、マカオ政府は今年9月からドッグレースの継続の是非に関する学術調査に着手しており、1年以内に結果が発表される予定。

豪カンタス航空と香港キャセイパシフィック航空(資料)—本紙撮影

豪カンタス航空と香港キャセイパシフィック航空(資料)—本紙撮影

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