マカオ居民の預金増加に転じる=16年3月貨幣・金融統計

マカオ政府金融管理局は5月5日、今年(2016年)3月の貨幣・金融統計を公表した。内容のサマリーは下記の通り。

【マネーサプライ】
流通貨幣が2.5%下落、通知預金が3.4%の上昇となり、M1は前月から2.2%増加。同時に、準通貨負債は0.3%下落、通貨供給量M2は0.1%増の4698億パタカ(日本円換算:約6兆2955億円)となった。前年同月と比較してM1が5.8%上昇、M2が1.6%下落。通貨ストラクチャーについては、M2に占めるマカオパタカの比重は30.2%で前月から0.5ポイント減、前年同月から2.7ポイント増、香港ドルの比重は51.7%で、前月から0.3ポイント、前年同月から1.9ポイントのそれぞれ増、人民元の比重は5.9%で、前月から0.1ポイント減、前年同月から6.1ポイント減、米ドルの比重は9.8%で、前月から0.1ポイント減、前年同月から1.2ポイント増。

【預金】
マカオ居民(マカオ居留権保有者)による預金は前月から0.1%増の4572億パタカ(約6兆1267億円)。通貨別ではマカオパタカが1.5%、米ドルが0.7%のそれぞれ減少だった一方、香港ドルが0.7%、人民元が1.4%、その他外貨が7.9%のそれぞれ増に。非マカオ居民による預金は前月から1.0%下落の2895億パタカ(約3兆8794億円)。公共部門の銀行システムへの預金は8.6%上昇の1483億パタカ(約1兆9881億円)に。これらを総合して計算した銀行システムの預金総額は前月比1.1%増の8950億パタカ(約11兆9985億円)となった。このうち、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの占める割合はそれぞれ20.6%、45.4%、8.1%、22.8%。

【融資】
地元民間部門への融資は前月から0.8%上昇の3938億パタカ(約5兆2793億円)。このうち、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの比率はそれぞれ28.4%、66.0%、0.5%、4.1%で、金額ベースでは1120億パタカ(約1兆5015億円)、2601億パタカ(約3兆4869億円)、21億パタカ(約282億円)、161億パタカ(約2158億円)。対外部門への融資は前月比1.2%上昇の3685億パタカ(約4兆9402億円)。マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの比率はそれぞれ1.7%、26.1%、17.8%、48.2%で、金額ベースでは62億パタカ(約831億円)、962億パタカ(1兆2897億円)、654億パタカ(約8768億円)、1775億パタカ(約2兆3796億円)。

【預貸率】
銀行のマカオ居民に対する預貸率は3月末時点で前月末から0.8ポイント下落の65.0%。非マカオ居民含む総体預貸率は0.1ポイント下落の85.2%。

マカオ金融管理局(資料写真)―本紙撮影

マカオ金融管理局(資料写真)―本紙撮影

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