マカオ、カジノ低迷長期化も失業率1%台を維持…月給中位数も変わらず=16年Q2雇用統計

マカオ政府統計調査局が7月27日に公表した最新の雇用統計によると、今年第2四半期(2016年4〜6月)の総体失業率は1.9%、不完全雇用率は0.5%で、いずれも前回調査(同年3〜5月期)と同水準だった。

マカオの失業率は2015年2〜4月期まで史上最良水準の1.7%を16期連続で維持した後、3〜5月期から5〜6月期まで3期連続で1.8%、6〜8月期以降は1.9%に後退している。

今年第2四半期の労働人口は39.78万人、労働参加率は72.3%。このうち、就業人口は前回調査時から1800人増の39.04万人。主要業界別の就業人数の動向については、カジノ・カジノ仲介業が0.7%増の8.36万人、建設業が0.9%減の4.71万人、卸売・小売業が変動なしの4.24万人、ホテル業が0.2%減の2.90万人、飲食業が3.1%減の2.62万人だった。

失業人口は前回調査時から100人減の7600人。このうち、初めて職探しをする新増労働力の占める割合は0.1ポイント上昇の5.1%。

また、就業人口全体の月給中位数は今年第1四半期と変わらずの1万5000パタカ(日本円換算:約19.8万円)だった。なお、海外労働者(中国本土、香港、台湾を含む)を除いたマカオ居民(マカオ居留権保有者)の月給中位数についても変動なしの1万8000パタカ(約23.7万円)。

マカオの月次カジノ売上が2014年6月から2016年5月まで24ヶ月連続前年割れとなっており、基幹産業の不振に伴う経済低迷が長引いている。しかしながら、大型IR(統合型リゾート)及び新ホテルのオープンラッシュが続いていることから、現在まで雇用や賃金への目立ったネガティブインパクトは見受けられない。

マカオの町並み(資料)=マカオ半島・内港上空から空撮、2015年4月(写真:GCS)

マカオの町並み(資料)=マカオ半島・内港上空から空撮、2015年4月(写真:GCS)

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