マカオ、生後2ヶ月半の乳児が百日咳に罹患=現地では稀、直近30年間で7例のみ

マカオ政府衛生局は4月10日、マカオで百日咳の感染者が確認されたと発表した。百日咳は百日咳菌のくしゃみや咳などによる飛沫感染で起こる感染症。

患者は生後2ヶ月半の男の赤ちゃんで、3月18日から発作性の咳の症状が現れ、症状の悪化が進んだことから、マカオの複数の医療機関を受診した後、7日に公立総合病院の仁伯爵綜合醫院へ入院。同院における百日咳菌検査で陽性反応が確認された。目下、患者に対して抗生物質の投与による治療が行われているという。

マカオではWHO(世界保健機関)のガイドラインに沿って、百日咳の予防接種を2、4、6、18ヶ月及び5歳時に実施しているというが、患者は発病前に生後2ヶ月に達していないため未接種だった。なお、主に母親、父親、祖母、ホームヘルパーが同居し、赤ちゃんの世話をしていたというが、このうち母親と祖母が咳をしていたことが確認されており、衛生局では同居の4人に対し予防薬を処方したとのこと。また、患者の病室に別の患者はいなかったという。

マカオにおいて、百日咳の感染例が見つかるのは稀といい、直近30年間で7例(1988、1996、2008、2015、2016年、2017年)が確認されたのみとのこと。マカオの面積は約30平方キロ、人口は約65万人、年間インバウンド旅客数は約3200万人。

マカオの公立大型総合病院、仁伯爵綜合醫院(資料)—本紙撮影

マカオの公立大型総合病院、仁伯爵綜合醫院(資料)—本紙撮影

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