マカオの18年第3四半期MICE統計公表…エキジビションとインセンティブ活動の誘致が好調

マカオ政府統計調査局は11月26日、今年第3四半期(2018年7〜9月期)にマカオで開催されたMICE(会議・研修、インセンティブ活動、国際・学術会議、エキジビション)に関する統計データを公表。

今年第3四半期のMICE開催件数は前年の同じ時期から7件増の327件、参加・入場人数は19.9%増の69.7万人(延べ、以下同)だった。

コンベンション(会議)の開催件数は4件増の283件、参加者数は20.3%減の4.8万人。催行時間4時間以上かつ参加人数200人以上のイベントが4件増の46件あったが、参加者数は26.1%減の3.2万人にとどまった。会議全体の平均開催期間は0.1日短縮の1.4日、使用会場総面積は32.5%減の18.7万平米。

エキジビションは4件増の19件で、入場者数は22.0%増の61.3万人。このうち民間主催のものが16件あり、入場者数は42.4%の大幅増となる50.5万人に上った。エキジビション全体の平均開催期間は0.1日短縮の3.3日、使用会場総面積は8.1%増の5.6万平米。

インセンティブ活動は1件減の9件、参加者数94.6%の大幅増となる3.6万人、平均活動時間は0.5日短縮の2.3日、使用会場総面積は36.9%増の23.0万平米。

今年第3四半期に開催された19件のエキジビション主催者提供資料によれば、売上合計は1829万マカオパタカ(日本円換算:約2億5734万円)で、ブース出展者からの賃料が61.8%を占めた。経費合計は4692万マカオパタカ(約6億6016万円)で、設営費が26.4%、宣伝・PR費が20.6%を占めた。このほか、16件の民間主催のエキジビションの売上合計は1625万マカオパタカ(約2億2863万円)で、ブース出展者からの賃料が59.6%、政府及びその他機関からの補助金が38.8%を占めた。経費合計は1899万マカオパタカ(約2億6719万円)で、設営費が29.3%、宣伝・PR費が26.1%を占めた。

エキジビション出展社数は1503で、地域別比率はマカオの業者が50.1%、中国本土の業者が21.3%。エキジビションを訪れたプロフェッショナルバイヤーは2.5万人で、マカオからが全体の71.8%を占めた。民間主催のものに限ると、出展者990のうちマカオと香港の業者が占める割合がそれぞれ57.6%と43.2%、プロフェッショナルバイヤー2.3万人のうちマカオからが74.6%を占めた。

今年第3四半期に開催されたエキジビションに出展した878業者への調査によると、売上のうち商品販売が94.6%、経費のうちブース賃料が65.1%を占めたという。

今年第3四半期までの累計のMICE開催件数は前年の同じ時期から37件減少の966件、参加・入場人数は14.8%増の138.5万人。

近年、マカオでは規模、設備ともに充実したMICEファシリティーを擁する大型カジノIR(統合型リゾート)の新規オープンが相次いでいる。

大型カジノIR(統合型リゾート)が建ち並ぶマカオ・コタイ地区の風景(資料)=2018年2月ー本紙撮影

大型カジノIR(統合型リゾート)が建ち並ぶマカオ・コタイ地区の風景(資料)=2018年2月ー本紙撮影

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