マカオ世帯収支調査結果公表…5年前から収支プラス幅拡大=1世帯あたり月平均収入は約76.1万円

マカオ政府統計調査局は4月12日、2017/18年の世帯収支調査結果を公表。

同年の世帯数は10.1万戸で、前回調査(2012/13年)から5.6%増だった。1世帯あたりの人数は0.01人減の3.04人。高齢化が進んだことにより、65歳以上の高齢者のみの世帯は65.8%増の1.8万戸に。1世帯あたりの就業人口は1.72人減の1.64人となった。また、経済活動に従事している人がいない(リタイヤ後、学生、家事専門等)世帯は4.1ポイント上昇の15.5%に上ったが、世帯の規模が小さく、1〜2人という割合が全体の85.7%を占めた。

1世帯あたりの月平均支出はインフレの影響を除いた実質で3.6%増の3.5万マカオパタカ(日本円換算:約48.4万円)。支出のうち、住居・燃料費が占める割合が最も大きく、1.2ポイント上昇の26.9%。海外での支出は月1821マカオパタカ(約2.5万円)で、このうち44%がマカオと隣接する広東省珠海市でのもの。このほか、インターネット上での支出は全体の2.1%だが、実質3.6倍の大幅増だった。

月平均収入は実質14.1%増の5.5万マカオパタカ(約76.1万円)。収入のうち、仕事からの収入が全体の63.9%を占め、最も大きかったが、割合は6.5ポイントの下落だった。

社会における所得分配の不平等さを測る指標となるジニ係数は0.01ポイント上昇の0.36。政府による補助金などを控除した場合は0.02ポイント上昇の0.40。なお、2017/18年に実施された補助金等の各種福利施策によりジニ係数が0.04低下。5年前は0.03ポイント低下だったことから、施策の改善による平等化効果があったとした。主なジニ係数上昇要因として、高齢化の進行と世帯規模の縮小が挙げられる。

世帯収支調査は5年に1度実施されているもので、世帯による消費モデルと収入の分配状況を反映するもの。

マカオの町並み(資料)=マカオ半島・内港上空から空撮、2015年4月(写真:GCS)

マカオの町並み(資料)=マカオ半島・内港上空から空撮、2015年4月(写真:GCS)

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  澳門海關(マカオ税関)は4月28日、各イミグレーション施設で検査体制の強化を図り、違法な運搬活動…
  2.  マカオ政府統計・センサス局が4月26日に公表した資料によれば、今年(2024年)3月の総合消費者…
  3.  マカオではアフターコロナで社会・経済の正常化が進んだ昨年(2023年)から歩行者による禁止場所で…
  4.  マカオ司法警察局は4月26日、前月(3月)コタイ地区の統合型リゾート(IR)併設カジノ場内にある…
  5.  澳門海關(マカオ税関)は4月26日、世界知的所有権機関(WIPO)が制定した「世界知的財産の日(…

ピックアップ記事

  1.  マカオ国際空港を本拠地とするマカオ航空(NX)が福岡便の運航を(2024年)7月12日から再開す…
  2.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  3.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  4.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  5.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…

注目記事

  1.  香港国際空港の制限エリア内にある「スカイピア」と港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設との間を港…
  2.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  3.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  4.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  5.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年5月号
(vol.131)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun