マカオ、19年5月のインバウンド旅客数約340万人…対前年25.6%増=1〜5月累計も21.0%増

近年、訪マカオ旅客数は安定的な右肩上がりで推移している。マカオ政府統計調査局は6月21日、今年(2019年)5月の訪マカオ外客数(インバウンド旅客数)統計を公表。月次のインバウンド旅客数は前年同月から25.6%増の339万6835人(延べ、以下同)だった。

今年5月のインバウンド旅客全体のうち、宿泊を伴う旅客は前年同月から10.3%増の159万8097人、日帰り旅客は43.3%の大幅増となる179万8738人。日帰り旅客が全体に占める割合が6.5ポイント上昇したことから、旅客の平均滞在時間は0.1日短い1.2日となり、宿泊を伴う旅客に限ると0.1日延びて2.3日、日帰り旅客は横ばいの0.2日に。

国・地域別で最多だったのは中国本土旅客で、30.4%増の242万5741人。個人旅客に限ると29.9%増の110万9137人。中国本土旅客が全体に占める割合は71.4%。

その他の国・地域では、人数が多い順に香港が20.1%増の58万1780人、台湾が4.4%増の8万7837人、韓国が1.2%増の6万5763人、フィリピンが52.6%増の4万8585人、日本が13.0%増の3万3753人。

入境ルート別では、港珠澳大橋が加わった(昨年10月24日開通)こともあり、陸路が64.2%の大幅増となる252万5698人。陸路の内訳では、マカオ半島北部の關閘が32.2%増の176万8211人、港珠澳大橋が陸路全体の20.5%にあたる51万7060人。一方、港珠澳大橋という新たな競合ルートが現れたこともあり、海路は39.2%減となる54万6919人にとどまった。空路は21.3%増の32万4218人。

港珠澳大橋のマカオ側と香港側のイミグレーション施設と往来するシャトルバスに乗り込む乗客=2018年10月24日、港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設内(写真:GCS)

港珠澳大橋のマカオ側と香港側のイミグレーション施設と往来するシャトルバスに乗り込む乗客=2018年10月24日、港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設内(写真:GCS)

今年1〜5月累計の訪マカオ旅客数は前年の同じ時期から21.0%増の1718万8780人。宿泊を伴う旅客は8.7%増の795万7408人、日帰り旅客は34.0%増の923万1372人。国・地域別では中国本土旅客が22.7%増の1221万3900人で、全体の71.1%を占めた。その他の国・地域では、人数の多い順に香港が22.9%増の307万1796人、台湾が2.2%増の44万1519人、韓国が6.3%増の38万9387人、フィリピンが42.4%増の18万2633人、日本が12.5%増の14万9917人。

昨年通期のインバウンド旅客数は前年から9.8%増の3580万3663人で、前年に続き過去最多を更新。国・地域別で最多だったのは中国本土旅客で、前年から13.8%増の2526万0556人。中国本土旅客が全体に占める割合は70.6%だった。

なお、マカオのカジノ監理当局DICJが6月1日に公表した資料によれば、今年5月の月次カジノ売上は前年同月から1.8%増となる259.52億マカオパタカ(日本円換算:約3461億円)で、インバウンド旅客数増による効果は限定的だったことが伺える。

マカオ随一の観光名所、世界遺産・聖ポール天主堂跡(資料)=2016年7月-本紙撮影

マカオ随一の観光名所、世界遺産・聖ポール天主堂跡(資料)=2016年7月-本紙撮影

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