マカオ、2021年2Qの旅客総消費額は同年1Qから15.9%増…中国本土からのインバウンド旅客増で=1人あたり平均は8.0%減

 マカオは人口約68万人、面積約32平方キロという小さな街だが、世界遺産やカジノを核とした大型IR(統合型リゾート)に加え、マカオグランプリをはじめとした国際イベントが数多く開催されるアジア有数の観光都市として知られる。

 昨年(2020年)は1月下旬以降、新型コロナウイルス感染症防疫対策の一環で入境制限を含む厳格な水際措置が講じられた影響でインバウンド旅客数が激減。ただし、マカオと中国本土における流行状況が落ち着いたことから、昨年第3四半期以降にかけて両地の間の往来制限は段階的に緩和された。以降、中国本土からのインバウンド旅客が戻りつつある状況。

 マカオ政府統計調査局は8月18日、今年第2四半期(2021年4〜6月)の旅客消費調査(ギャンブル消費を除く)結果を公表。インバウンド旅客数が同年第1四半期から25.9%増だったことを受け、旅客総消費額は同15.9%増となる71.6億マカオパタカ(日本円換算:約980億円)に。内訳は宿泊を伴う旅客が14.1%増の63.8億マカオパタカ(約874億円)、日帰り旅客が32.1%増の7.8億マカオパタカ(約107億円)。上半期の旅客総消費額は133.4億マカオパタカ(約1826億円)。

 今年第2四半期の旅客1人あたりの平均消費額は今年第1四半期から8.0%減となる3271マカオパタカ(約4万4780円)に。中国本土旅客の限ると6.0%減の3427マカオパタカ(約4万6920円)で、中国本土の個人旅客については6.4%減の6673マカオパタカ(約9万1360円)だった。このほか、宿泊を伴う旅客の1人あたり平均は7.9%減の5603マカオパタカ(約7万6710円)、日帰り旅客は3.0%増の740マカオパタカ(約1万0130円)。

 消費分類別では、ショッピングが全体の65.0%を占めた。以下、飲食が15.9%、宿泊が15.4%の順。旅客1人あたり平均のショッピング消費額は今年第1四半期から6.7%減の2127マカオパタカ(約2万9120円)で、購入品目別では衣料品が29.9%減の281マカオパタカ(約3850円)、土産用食品が22.6%減の242マカオパタカ(約3310円)。渡航目的別ではバケーションを目的とした旅客の1人あたり平均消費額が第1四半期に続いて最も高かったが、6.1%減の6376マカオパタカ(約8万7300円)に。以下は出張が23.3%増の4146マカオパタカ(約5万6760円)、ショッピング目的が20.4%減の3347マカオパタカ(約4万5830円)の順。

マカオ歴史市街地区にあるモンテの砦から望む町並み(資料)=2020年4月本紙撮影

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