中国本土、新型コロナ新規市中感染確認80人…内モンゴル自治区が主、広東省では7日連続=2/18

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降も全国的には安定した状況を維持しているが、散発的な市中感染確認例が度々出現している状況。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が2月19日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月18日の中国本土における新規市中感染確認は80人(前日から40人増)だったとのこと。内訳は、内モンゴル自治区46人(フフホト市42人、包頭市4人)、江蘇省19人(蘇州市)、遼寧省8人(葫芦島市)、広東省3人(深セン市)、雲南省3人(徳宏タイ族チンポー族自治州2人、紅河ハニ族イ族自治州1人)、浙江省1人(紹興市)。中国本土で市中感染確認例が出現するのは126日連続。市中の無症状感染例については7日連続で出現し、江蘇省9人(蘇州市7人、無錫市2人)、雲南省4人(徳宏タイ族チンポー族自治州)、黒竜江省2人(黒河市)の計15人。

 香港・マカオと陸で接する広東省では、今年に入って以降、1月上旬から中旬にかけて珠江西岸(マカオ寄り)の珠海市、2月6日以降に珠江東岸(香港寄り)の深セン市をそれぞれ中心として断続的にオミクロン株の市中感染確認例が出現。近日は一旦落ち着いていたが、深セン市で12日に6日ぶりとなる感染確認例が出現し、以降は18日まで7日連続。18日に深セン市で新たに感染確認された3人のうち1人は、先に出現した隔離検疫ホテルスタッフのオミクロン変異株によるクラスター関連で、すでに隔離検疫の対象となっていた。残る2人は龍崗区にある会社に勤務しており、自発的に検査を受けにきたという。市内3区で活動歴があり、地下鉄5号線楊美駅が一時クローズするなどの影響が生じている。

 2月18日24時時点の中国全土で治療中を受けている感染確認者数は1482人(うち輸入性が764人)で、重症者は8人(うち輸入性1人)。無症状の患者694人(輸入性592人)が医学観察下にあるとのこと。

 なお、2月4日に開幕した北京冬季五輪の関係者については、バブル方式(閉塞管理)が採用されている。組織委員会が2月18日午前に発表した情報などを総合すると、1月23日から2月17日までの五輪関係者の累計陽性者数は436人(うち選手及び選手団随行メンバー184人)。2月17日単日では1人(同1人)だった。

 中国当局は域内における拡散防止と同時に、域外からの流入と院内感染を防止するための徹底した措置を講じるなどして「清零(ゼロ化)」を目指す徹底的な対処を進めてきた。具体的には、局地ロックダウン、全民PCR検査によるスクリーニング、区域を跨ぐ移動の制限、飲食店等の特定業種に対する営業制限等の措置が挙げられる。しかしながら、昨年11月下旬以降、各地で散発的な再流行が断続的に出現。省市区を越えて伝播したものもあれば、一部地域にとどまるものもあり、最初のきっかけとなった感染源もさまざま。

 マカオ特別行政区では2月18日まで131日連続市中感染確認例ゼロとなった一方、香港特別行政区では昨年(2021年)12月末から新型コロナウイルス感染症の流行「第5波」が始まった。航空会社クルーをきっかけとした市中におけるオミクロン株伝播、ペットショップの輸入ハムスターが発端とみられるデルタ株伝播、隔離検疫ホテルにおける交差感染を発端としたオミクロン株の主に3つの伝播チェーンが認知されており、これらが入り混じって複雑化の様相を呈している。単日感染確認数は2月17日に流行開始以来の最多の6116人を記録し、18日は下落に転じて3629人となったものの、翌日以降に感染確認される可能性の高い初歩陽性者は約7600人に上った。

中国広東省深セン市の繁華街「東門歩行街(老街)」(資料)—本紙撮影

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