中国本土の新型コロナ新規市中感染者数が2日連続2千人以下…オミクロンBA.5流行の海南省では状況緩和=8/22

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株の流入を受け、上海や北京といった主要都市を含む一部地域で比較的大規模な再流行が発生した。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が8月23日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月22日の中国本土における新規市中感染確認者数は308人(前日から52人減)だったとのこと。内訳は海南省205人、チベット自治区27人、重慶市23人、陝西省13人、広東省7人、四川省6人、福建省4人、新疆ウイグル自治区4人、河南省3人、湖北省3人、山西省2人、内モンゴル自治区2人、湖南省2人、雲南省2人、青海省2人、上海市1人、浙江省1人、江西省1人。このうち海南省の49人、チベット自治区の5人、四川省の3人、広東省の2人、陝西省の2人、新疆ウイグル自治区の2人、内モンゴル自治区の1人、青海省の1人の計65人が無症状から感染確認へ転じた事案。中国本土で市中感染確認例が出現するのは311日連続で、19日連続3桁となった。

 市中の無症状感染例は1440人(前日から24人減)。内訳は海南省520人、チベット自治区518人、新疆ウイグル自治区173人、陝西省77人、青海省54人、甘粛省23人、河南省11人、安徽省8人、湖北省8人、重慶市8人、江西省7人、四川省7人、黒竜江省5人、広西チワン族自治区5人、新疆生産建設兵団5人、上海市3人、遼寧省2人、山西省1人、内モンゴル自治区1人、吉林省1人、浙江省1人、広東省1人、貴州省1人。

 無症状を含む新規感染者数は1748人で、13日連続4桁に。ただし、2日連続2千人以下。

 8月22日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は8391人(うち輸入性が712人)で、重症者は35人(輸入性ゼロ)。無症状の患者2万2161人(輸入性747人)が医学観察下にあるとのこと。

 新規感染者数の省区市別では、8月1日からリゾート地として知られる三亜市を中心にオミクロンBA.5.1.3の流行が続く海南省が最多の725人。このうち三亜市が545人を占めた。近日、同省の新規感染確認数は減少傾向にあり、状況緩和がうかがえる。

 また、チベット自治区でも連日多くの感染者が出現しており、22日の新規感染者数は545人に上り、ラサ市とシガツェ市に集中。新疆ウイグル自治区でも3桁の感染例出現が続くで、22日の新規感染者数は177人。このうち、イリ・カザフ自治州グルジャ市(伊寧市)が102人を占めたが、すべて無症状とのこと。

 香港・マカオに隣接する広東省では、しばらく落ち着いた状況が続いた後、8月5日以降は連日複数の感染例が出現。22日の新規感染者数は8人で、仏山市、清遠市、梅州市から報告されたケース。他にも各地で再流行が散発しており、ウイルス型もさまざま。

 中国本土の状況は総じて落ち着いている一方で、香港ではソーシャルディスタンス措置の第二次緩和後に市中感染確認数の緩やかなリバウンドが続き、直近では6千人水準(輸入性含む)まで増加している。主流株がオミクロンBA.5に置き換わりつつある状況。マカオでは6月中旬から市中でオミクロンBA.5.1の流行が続き、累計1800人超に達した。ただし、全市民を対象とした高頻度のPCR検査及び迅速抗原検査によるスクリーニングと準ロックダウンともいえる厳格な防疫措置を講じて対応した結果、8月1日までにゼロコロナ状態を実現。以降は落ち着いた状態を維持している。

中国・上海(資料)—本紙撮影

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