香港の深水埗区で類鼻疽感染例多数出現…感染経路不明

 依然として新型コロナの流行第5波が続く香港だが、ここ数ヶ月、九龍半島に位置する深水埗区で類鼻疽の感染例が多数出現している。

 近日同区内の石硤尾白田邨(団地)の再開発現場の土壌サンプルから病原菌が検出されたが、10月23日に香港大学の袁國勇教授(微生物学)が現地メディアの取材に対し、これまでのところ同区における感染源は特定できておらず、たいへん憂慮すべき状況との見方を示し、より多くの土壌及び飲料水のサンプルを採取・検査することが必要で、届け出を必須とする疾病リストに入れば、状況把握の助けとなるとコメントした。

 香港当局発表資料によれば、今年(2022年)に入って以降、香港では類鼻疽の感染例が31件報告されており、7人が死亡したとのこと。これまで毎年10件程度だったことから、目立った増となっている。

 香港衛生防護センターでは、類鼻疽菌は土壌と泥水の中に存在するが、台風や豪雨の後に地表へ露出した後、風雨によって拡散することで感染機会が増加するほか、患者の血液や体液との接触によって感染することもあるとし、市民に対して汚染された土壌と水源との接触を避け、煮沸していない水を飲まないよう呼びかけている。

香港・深水埗(サムソイポ)のイメージ=本紙撮影

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