マカオ、カジノで負け急場の資金が必要と騙り模造品スマホを通行人に高額転売…中国人夫婦逮捕

 マカオ治安警察局は8月29日、マカオ半島北部の新橋、黒沙環、祐漢地区の路上で通行人に声をかけて著名ブランドスマートフォンの模造品4台を高額転売したとして、中国本土出身の50代の男女(夫婦)を詐欺罪で逮捕、検察院送致したと発表。被害者は3人おり、すべてマカオ人とのこと。

 同局の発表によれば、被疑者らは路上で通行人に声をかけ「カジノで負けてしまい手持ちの現金がなくなったので自分の著名ブランドのスマートフォンを安値で売って急場をしのぎたい」旨の話をしたといい、これを信用した被害者3人が1台1600〜6000パタカ(日本円換算:約2.9万〜10.9万円)で購入したとのこと。しかし、被害者が自宅に戻ってスマートフォンを確認したところ、一部の機能が欠けており、また基本的に使用できず、騙されたことに気づいて同局へ通報するに至り、同局が当該スマートフォンを鑑定に出したところ、模造品であることが判明したという。

 その後、公共エリアの監視システムを活用して被疑者の行方を追跡し、被疑者として3人が浮上。このうち上述の夫婦について、前月(7月)中国本土から關閘イミグレーションを経由してマカオ入りした際に身柄を確保。この際、夫婦は模造品のスマートフォン15台を所持していたとのこと。

 夫婦は警察の調べに対し、転売による利益を目当てに模造品のスマートフォンを転売したと犯行を認めた上、スマートフォンは中国本土で1台あたり300人民元(約6000円)などと供述したとのこと。目下、同局では仲間と見られる人物1人の行方を追っているとした。

 近頃マカオでは同種の事件がしばしば発生している。

マカオ治安警察局が公表した詐欺事案の証拠品(写真:マカオ治安警察局)

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