コカイン入りカプセルをぬいぐるみに隠して空路マカオへ密輸図る…モロッコ人の女逮捕

 マカオ司法警察局は12月1日、不法麻酔・向精神薬販売罪でモロッコ人の女(32)=自称食品販売員=を逮捕、検察院送致したと発表。

 同局によれば、国際麻薬密売グループが空路を利用した密輸を展開しているとの情報があり、マカオ国際空港へ向かう航空便の搭乗客に対するチェックを強化して臨んでいたところ、11月29日夜、シンガポール発マカオ行きのフライトの搭乗客の中に不審なモロッコ人の女1人を発見し、マカオ国際空港へ到着後、身柄を拘束したとのこと。

 同局が女の手荷物を捜索した際、スーツケース内にあったぬいぐるみ2点の重量に異常があり、また表面に重ね縫いをいたような痕跡が見られたため解体したところ、中に卵型のカプセルが計105点が隠されていたことが発覚。同局の鑑定によりカプセルの中身がコカインであることが確認され、その量は2303.6グラム、末端価格にして約760万パタカ(日本円換算:約1.4億円)相当とした。

 女は警察の調べに対して、ボーイフレンドからの依頼を受け、シンガポールの空港内で見知らぬ男からぬいぐるみ入りのスーツケースを受け取り、マカオ到着後に次の指示を受けることになっていたと供述。また、コカインが入っているとは知らなかったと犯行を否認したとのこと。

 同局では、今回見つかったコカインの最終輸送先はマカオではないとの見方を示し、本件に関連する人物の行方及びコカインの出どころについて捜査を継続するとした。

 なお、今年10月と11月にも南アフリカ、ブラジルから体内にコカイン入りのカプセルを隠した男女が空路シンガポール経由でマカオへ密輸を図ったケースがあった。

コカイン密輸事件の証拠品(写真:マカオ司法警察局)

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  中国共産党中央香港マカオ工作弁公室主任で、中国政府の香港マカオ政策担当部門にあたる国務院香港マカ…
  2.  マカオの統合型リゾート(IR)運営企業SJMリゾーツ社がマカオ特別行政区の成立25周年を記念して…
  3.  マカオ政府交通事務局は5月17日、同月16日未明にタクシー助手席でのシートベルト着用をめぐるトラ…
  4.  マカオの統合型リゾート(IR)運営企業SJMリゾーツ社がマカオ特別行政区の成立25周年を記念して…
  5.  マカオ司法警察局は5月17日、同月16日にコタイ地区のカジノ施設にあるVIPルームを対象に実施し…

ピックアップ記事

  1.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  2.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  3.  シンガポール発の国際ラグジュアリーホテルブランド「カペラ」がマカオ初進出することがわかった。カペ…
  4.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  5.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…

注目記事

  1.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  2.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  3.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  4.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  5.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年5月号
(vol.131)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun