マカオ税関、着衣の下に隠す手口の中古スマホ密輸相次ぐ…8日間で1250台発見

 澳門海關(マカオ税関)は2月29日、各イミグレーション施設でリスク管理システム及び最新設備を用いてマカオと外地の間を往来する旅客と手荷物に対する検査体制の強化を図り、違法な運搬活動(いわゆる運び屋行為)に対して厳格な取り締まりを行う中、直近8日間(2月20〜27日)に着衣の下に隠す手口で中古スマートフォンの密輸を図った事案を24件摘発したと発表。

 摘発があったのは關閘、港珠澳大橋マカオ側、青茂、タイパフェリーターミナルのイミグレーション施設で、香港からマカオへの持ち込み(密輸入)とマカオから中国本土への持ち出し(密輸出)があり、発見に至った数は計1250台だったとのこと。

2月23日に青茂イミグレーションで発見された中古スマートフォン30台の密輸出事案の例(写真:澳門海關)

 税関によれば、いずれも各イミグレーション施設にある税関検査場の「申告物なし」レーンを通過した旅客の歩き方が不自然など不審な形跡があったことなどから税関職員が呼び止め、金属探知ゲートまたはボディスキャナによる検査を実施した結果、着衣の下に密輸品を隠していたことが発覚したもの。1人で着衣の下と手荷物の中に100台以上を隠し持っていた例も複数あったという。

 上述の24件の密輸に関わったのは男女24人で、27〜74歳のマカオ居民、香港居民、中国本土居民。税関では、全員を対外貿易法違反で起訴済みとした。

 昨年(2023年)1月初頭のウィズコロナ転換による水際措置の緩和に伴い、マカオと中国本土、香港との相互往来が容易になって以降、運び屋が絡む密輸入、密輸出事案が摘発されるケースが増えており、密輸品の内容は中古スマートフォン、また着衣の下に隠す手口が特に目立っている。

 税関では、市民に対して出入境における携行品の出入りに関する法令の遵守、また報酬を目当てに運び屋行為へ従事しないよう累次の呼びかけを行うとともに、今後も隠匿や偽装による違法な運搬活動を撲滅するため、継続して水際における各種取り締まりを強化して臨む考えを示した。

2月20日にタイパフェリーターミナルで発見された中古スマートフォン150台の密輸入事案の例(写真:澳門海關)

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