マカオ税関、運び屋の蔵匿手段による密輸事案を6日間で5件摘発
- 2025/9/22 18:52
- 社会・政治
澳門海關(マカオ税関)は9月21日、違法な運搬活動(いわゆる運び屋行為)の趨勢に関する情報収集・分析を進めるとともに、水際における法執行を強化して臨む中、同月12日から17日までの6日間にマカオと中国本土との間の主要な陸路の玄関口にあたる關閘及び青茂イミグレーション施設でいわゆる運び屋の蔵匿手段を用いた密輸事案を5件摘発したと発表。
発見に至った密輸品の内訳は、中古スマートフォン46台、花卉(蘭)10鉢、スピリッツ類24本で、花卉とスピリッツ類が密輸入、中古スマートフォンは密輸出を企図したものだったとのこと。
上記のうち、中古スマートフォンについては、税関検査場の申告物なしレーン(グリーンレーン)を通過した際の通関者の歩き方が不自然だったり、緊張した様子などから密輸品を隠し持っている可能性を察知した税関職員が呼び止め、詳細検査を行った結果、着衣のポケット内や身体に巻き付けるかたちで隠した密輸品を発見したもの。花卉とスピリッツ類(各1件)は越境自家用車を用いたケースで、いずれもリスク管理システムによるアラートをきっかけに調査対象とした車両から発見されたという。

上述の5件の密輸事案に関与した5人は22〜67歳のマカオ居民及び中国本土居民で、全員を対外貿易法違反(花卉密輸に絡む1人についてはワシントン条約違反も追加)で起訴済みとした。
一昨年(2023年)初頭のウィズコロナ転換による水際措置の緩和に伴い、マカオと中国本土、香港との相互往来が容易になって以降、いわゆる運び屋が絡む密輸入、密輸出事案が摘発されるケースが増えており、物品を着衣の下に隠すなどの手口や越境自家用車の悪用が目立つ。
税関では、市民に対して出入境における携行品の出入りに関する法令の遵守及び報酬を目当てに運び屋行為へ従事しないよう累次の呼びかけを行うとともに、今後も継続して水際における各種取り締まりを強化して臨む考えを示した。
