マカオ労働当局、VIPルーム被解雇者61人から相談受理=カジノ市場低迷で閉鎖や人員整理相次ぐ

マカオのカジノ売上が昨年(2014年)6月から今年7月まで14ヶ月連続で前年割れとなっている。中でも、中国本土の富裕層ギャンブラーを顧客基盤とするVIPルームの売上が前年からおよそ6割減となるなど顕著な不振に陥っており、閉鎖や人員カットが相次いでいると伝えられている。

マカオの政府系放送局TDMが8月15日夕方のラジオニュースで労工局の劉偉明局長へのインタビュー取材の模様を報じた。劉局長によると、61人のVIPルーム被解雇者から同局に相談があったという。相談内容は失業や未払い賃金に関する問題といい、すでに17人に対して再就職アレンジと雇用情報の提供を行ったとのこと。

劉局長は、VIPルームの解雇に関する相談者の数はそれほど多いわけではないとし、現時点で大きな影響が出ているとは見受けられないとの考えを示した。また、再就職についても難しいわけではなく、多くが同業へ再就職する道を選択しているという。

なお、今年第2四半期のマカオの失業率は1.8%で、就業人口は39.83万人。このうち、ゲーミング(カジノ)及びゲーミング仲介業従事者が8.38万人を占める。

マカオのカジノ(イメージ)—本紙撮影

マカオのカジノ(イメージ)—本紙撮影

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオではアフターコロナで社会・経済の正常化が進んだ昨年(2023年)から歩行者による禁止場所で…
  2.  マカオ治安警察局は7月26日、マカオ警察総局による指揮の下、マカオの良好な治安環境の保護・維持を…
  3.  ユネスコのアジア太平洋地域世界遺産研修研究所は7月23日、第46回国連大会が開催中のインド・ニュ…
  4.  マカオ司法警察局は7月25日、マカオで覚醒剤の密売したとしてタンザニア人旅客の20代の男を逮捕し…
  5.  マカオ治安警察局は7月25日、カジノ施設が集積するマカオ半島新口岸地区にあるスーパーマーケットで…

ピックアップ記事

  1.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  2.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  3.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  4.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  5.  シンガポール発の国際ラグジュアリーホテルブランド「カペラ」がマカオ初進出することがわかった。カペ…

注目記事

  1.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  2.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  3.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  4.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  5.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年8月号
(vol.134)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun