マカオのカジノ売上3ヶ月連続回復も「底入れ判断は時期尚早」=リョン経済財政庁長官

一昨年(2014年)6月以降、マカオのカジノ売上の前年割れが続いている。昨年通期の累計カジノ売上は、前年から34.3%減となる2308.4億パタカ(日本円換算:約3兆2849億円)で、2年連続のマイナスとなり、金額は2011年実績をやや下回る水準にまで逆戻りした。

一方、直近では回復傾向も見受けられる。マカオ政府博彩監察協調局が3月1日に公表した今年2月のマカオの月次カジノ売上は前年同月比0.1%減、前月から4.5%増の195.21億パタカ(約2778億円)で、21ヶ月連続の前年割れとなったものの、マイナス幅は前月から21.3ポイントの大幅改善、金額ベースでは3ヶ月連続のプラスだった。

マカオ政府経済財政庁のライオネル・リョン(梁維特)長官は3月2日、訪問先の北京でマカオメディアの取材に応じた際、(カジノ売上の低迷が)底を打ったと判断するのは時期尚早だとコメント。その理由について、今年は閏年で2月の日数が前年と比較して1日多かったこと、前年の(中国本土の大型連休にあたる)春節ゴールデンウィークが2月後半だったため、カジノ売上への効果が3月頭に現れたことなどを考慮する必要があるためとのこと。

なお、マカオ政府の今年度予算(1〜12月)におけるカジノ売上目標は前年から13.3%減の2000億パタカ(約2兆8461億円)と設定されている。1〜2月累計の実績は前年同期比11.8%減の381.95億パタカ(約5435億円)となっており、現時点では目標を上回るペースで進捗している。

カジノチップとバカラのゲーミングテーブルのイメージ(資料)—本紙撮影

カジノチップとバカラのゲーミングテーブルのイメージ(資料)—本紙撮影

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