中国で輸入性黄熱病確認…アフリカ帰りの男性、病状重篤=アジア初

マカオ政府衛生局は3月13日午後、中国本土衛生部門から初の輸入性黄熱病が確認されたとする情報提供を受けたことを明らかにした。

同局が発表したプレスリリースの内容によれば、患者は浙江省出身の32歳の男性で、近ごろ黄熱病が流行しているアフリカ南西部に位置するアンゴラ共和国の首都ルアンダに長期滞在してビジネスを行っていたとのこと。3月8日にルアンダで発熱及び悪寒等の症状が現れたことから、翌9日のフライトで現地を出発。アラブ首長国連邦のドバイ経由で10日に北京に到着し、医療機関に直行して診察を受けた。その後の専門家らによる患者の伝染病履歴、臨床症状、サンブル臨床検査結果の分析で、中国で初めてとなる輸入性黄熱病であることが確認された。なお、患者は肝臓及び腎臓機能が低下しており、病状は重篤という。

黄熱病はネッタイシマカなどの蚊によって媒介される黄熱ウイルスを病原体とする感染症で、主な流行地域は中南米とアフリカ。なお、中国はもとよりアジア地域においても今回が初の感染確認例にあたるとのこと。

アンゴラはマカオと同じく旧ポルトガル植民地で、現在もポルトガル語を公用語としている。近年、中国はポルトガル語圏諸国との関係重視の姿勢を鮮明にしており、プラットフォームとしてのマカオの役割がクローズアップされ、交流深化が進んでいる。

中国・北京(資料写真)—本紙撮影

中国・北京(資料写真)—本紙撮影

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