マカオのカジノで進行中のバカラゲームに代理ベットサービス提供…中国人違法賭博運営グループ摘発=VIPルームからSNSで実況中継

マカオ司法警察局は8月4日、マカオのカジノVIPルームのバカラゲームの内容をスマートフォンのSNSアプリやウェブサイトを使って実況中継し、主に中国本土の顧客からベッティングの指示と賭け金を受け取って代理ベットサービスを提供していた不法賭博グループを摘発、中国本土出身の男女10人を逮捕したと発表した。

司法警察局の発表によれば、マカオ半島新口岸地区にあるカジノ施設のVIPルームで不法賭博に従事している者がいるとの情報を受けて内偵調査を進めた後、同月2日午前に捜査員が現場を訪れ、3人の男の身柄を拘束。男らが所持していたスマートフォンの中に、客のベッティング記録や勝敗結果などが残っていたのが確認された。また、これと前後して別の捜査員が同カジノ近くのビル内にあるグループのアジトへ踏み込み、部屋の中にいた男女7人の身柄を拘束、多数のスマートフォン、パソコン、勝敗記録メモなどの証拠品を押収した。

その後の警察による捜査で、グループは昨年(2016年)12月から活動を開始し、これまでの累計ベット金額は630万香港ドル(日本円換算:約8917万円)に上ることが判明。中国本土の銀行のオンラインバンキングや電子マネーで送金を受け付けていたという。カジノVIPルームで使用するノンネゴシエーションチップに両替する際に得られるコミッションや「バンカー」が買った際の5%のコミッション(通常は「親」にあたるカジノ側が受け取るもの)などを利益にしていたとみられる。

警察では、10人を不法賭博運営罪で送検するとともに、逃走中のグループのリーダー及びその他のメンバーの行方を追っているとのこと。

違法賭博運営グループのメンバー及びアジトから押収した証拠品(写真:マカオ司法警察局)

違法賭博運営グループのメンバー及びアジトから押収した証拠品(写真:マカオ司法警察局)

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