乗客の忘れ物のスマホ返却に高額の金銭要求…マカオの悪質タクシー運転手恐喝容疑で逮捕

マカオ治安警察局は10月31日、乗客の忘れ物のスマートフォンの返却にあたり、1000香港ドル(日本円換算:約1万4600円)及び交通費100香港ドル(約1460円)を要求したとして、タクシー運転手(50)の男を脅迫などの疑いで逮捕したと発表した。

警察発表によれば、同月29日午後、マカオ人女性が友人と2人でマカオ半島南部のマカオタワー前から市内中心部にあるホテルリスボアまでタクシーを利用。降車した後、車内にスマートフォンを置き忘れたことに気づいたという。女性が友人を介して自身のスマートフォンに電話を掛けたところ、運転手が応答し、返却のために1000香港ドルを支払うよう要求されたという。その後、運転手と待ち合わせた際、運転手が交通費を上乗せするよう要求したため、口論に発展。近くにいた警察官がその様子を見て駆け寄ったところ、タクシーが猛スピードで現場を離れたため、警察官が追跡し、運転手の身柄を拘束するに至った。

運転手の男は警察の調べに対し、犯行を認める供述をしているとのこと。警察では、男を恐喝及び拾得物不正占有の罪で送検する方針。

近年、マカオでは一部の悪質なタクシー運転手によるぼったくりや乗車拒否が大きな社会問題となっている。消費者利益及び観光都市としてのイメージを著しく毀損する行為として警察と交通当局がパトロールを強化して臨んでいるものの、依然暗躍が続いている状況だ。

脅迫及び拾得物不正占有容疑で逮捕されたタクシー運転手の男(写真:マカオ治安警察局)

脅迫及び拾得物不正占有容疑で逮捕されたタクシー運転手の男(写真:マカオ治安警察局)

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオの統合型リゾート(IR)運営企業SJMリゾーツ社の何超鳳(デイジー・ホー)常務董事(マネジ…
  2.  マカオ政府統計・センサス局は5月14日、今年第1四半期(2024年1〜3月)の住宅・商業テナント…
  3.  マカオ司法警察局は5月14日、同月12日夜にマカオ半島北部に位置するモンハの丘のトレイルコースで…
  4.  このほど英「タイムズ・ハイアー・エデュケーション(THE)」が世界の創立50年以内の若い大学を対…
  5.  マカオ金融管理局は5月14日、今年(2024年)4月末のマカオ特別行政区の外貨準備高(外匯儲備資…

ピックアップ記事

  1.  シンガポール発の国際ラグジュアリーホテルブランド「カペラ」がマカオ初進出することがわかった。カペ…
  2.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  3.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  4.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  5.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…

注目記事

  1.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  2.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  3.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  4.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  5.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年5月号
(vol.131)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun