マカオで今年9人目の輸入性デング熱感染者確認=患者はベトナムからの労働者

マカオ政府衛生局(SSM)は11月3日夜、今年9人目となる輸入性デング熱感染者を確認したと発表。

SSMによれば、患者はマカオ半島の住宅街、高士徳エリアにあるマンションに居住するベトナム人労働者の女性(28)。10月27日に就職のため初めてマカオ入りした後、30日に発熱したため、同日個人診療所を受診。その後、11月2日になって再び症状が出たため、及び総合病院の仁伯爵綜合醫院を受診し、デング熱診断のための血液検査を受けた。翌3日にSSM公衆衛生研究所のPCR検査結果が明らかとなり、デング熱1型に感染していることが確認されたという。SSMでは、患者の渡航歴、症状、検査結果などを踏まえ、輸入性デング熱であると判断したとのこと。

なお、患者はまだ職場に出勤する前で、同居の友人にデング熱特有の症状は出ていないという。SSMでは、近隣住民に注意を呼びかけるとともに、蚊の駆除を実施する予定。

このほか、今年に入って以降、マカオでは域内デング熱感染が6例、マカオと隣接する広東省珠海市からの越境労働者の感染例が1例確認されている。域内デング熱感染者の6人はいずれもマカオ半島の下環地区に居住あるいは勤務していた。

SSMでは、デング熱予防のため、自宅やオフィス周辺で蚊の発生源となる水たまりの除去、流行地の東南アジア地域を訪れる際は淡色の長袖シャツを着用すること、宿泊する場合は空調付きまたは蚊帳などのある施設を選び、外出時は虫除けスプレー等を使用するよう市民に呼びかけている。

マカオは面積約30平方キロ、人口約65万人(海外労働者約18万人含む)の小さな都市で、訪マカオ外客数は年間3000万人超に達しており、人口密度が極めて高く、人の出入りも多い。

マカオの街頭に掲出されているデング熱への注意を呼びかけるサイネージ(資料)-本紙撮影

マカオの街頭に掲出されているデング熱への注意を呼びかけるサイネージ(資料)-本紙撮影

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオ治安警察局は9月8日夜、社会治安環境の浄化を目的に違法売春に対する取り締まりを継続実施する…
  2.  マカオ治安警察局は9月9日、同局の本部について、同月から段階的にタイパ島北安地区の新本部ビルへ移…
  3.  マカオ招商投資促進局(IPIM)は9月8日、同局と国際熱帯木材機関(ITTO)の主催による「グロ…
  4.  マカオ司法警察局は9月7日、非マカオ籍の男性ギャンブラーへ賭博用途のカネを高利で貸し付けた上、返…
  5.  マカオでは、台風11号(国際名「ヤギ」)の接近による影響で、9月5日午後10時から6日午後2時ま…

ピックアップ記事

  1.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  2.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  3.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  4.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  5.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…

注目記事

  1.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  2.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  3.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  4.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  5.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年9月号
(vol.135)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun