マカオ新交通システムの日本製列車2編成が軌道へ初搬入…ゆりかもめと同タイプ=2019年開通予定

マカオ政府運輸基建弁公室(GIT)は11月7日、広島県にある三菱重工三原製作所で生産され、10月29日にマカオの港へ到着したマカオ新交通システム(マカオLRT)の列車「オーシャンクルーザー」2編成(計4両)について、同日タイパ島の海洋駅付近から軌道への搬入作業をスタートしたと発表した。

マカオLRTの営業用車両の軌道への搬入は今回が初めて。営業用列車と同時にマカオへ到着したメンテナンス車両2台は先行して11月4日に搬入済み。

マカオ初となる軌道系大量輸送機関として大きな期待がかかるマカオLRT第1期プロジェクトはマカオ半島北部の關閘から外港フェリーターミナル、新口岸、南灣湖を経由して媽閣に至るマカオ半島線、媽閣から西灣大橋を経てタイパ島に入り、大型IR(統合型リゾート)が建ち並ぶコタイ地区を通ってマカオ国際空港、タイパフェリーターミナルに至るタイパ線の2線、21駅、21キロメートルで構成される。

GITでは、第1期プロジェクトのうち、2012年末に先行着工したタイパ線(9.3キロ、11駅)の開業予定時期を「2019年」としている。今後、海洋駅において扉の開閉、車内照明、警報装置といった各種静態テストを行った後、試運転による動態テストに入る予定としている。なお、、マカオ半島線は未定の状態が続いている。

マカオLRT第1期プロジェクトは、国際入札を経て日本の三菱重工と伊藤忠商事の共同体が駅舎と土木工事を除くLRTシステム一式を46億8800万パタカ(日本円換算:約668億円)で受注しており、マカオの公共工事として日本企業が獲得した最大規模の案件としても注目されている。東京の「ゆりかもめ」と同タイプ(クリスタルムーバー型)の日本製列車がマカオの街を走る予定。

マカオ新交通システムタイパ線の海洋駅に搬入される日本製列車=2017年11月7日(写真:GIT)

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