マカオ未上陸の加熱式たばこアイコス用ヒートスティック密輸品販売店初摘発…中国本土経由で持ち込み

マカオ税関(澳門海關)は11月7日、市民から密輸たばこが販売されている疑いがあるとの通報を受け、市内のショップに対する立ち入り検査を実施。店内から加熱式たばこ「アイコス」用のヒートスティック3600本が見つかった。

発見された商品は未納税で、法律で義務付けられているパッケージへの警告表示もなかったとのこと。商品を販売していた店舗の責任者は税関の調べに対し、中国本土で4000人民元で購入し、マカオにハンドキャリーで持ち込んだ上、主にマカオの顧客をターゲットに販売していたと説明しているとのこと。税関によれば、マカオにおいて加熱式たばこのヒートスティックが販売されているのを発見したのは今回が初めてとしている。なお、マカオはアイコス及びアイコス用ヒートスティックが公式販売されていない地域にあたる。

税関は、店舗の責任者を対外貿易法違反で検挙。事実確認が済み次第、5000パタカ(約7万円)から10万パタカ(約142万円)の罰金が課されると同時に、密輸品はマカオ政府に没収されるとしている。また、衛生局がたばこ予防・コントロール条例違反で処分する方針とのこと。

税関では、今後も未納税の密輸たばこに対して取り締まりを強化して臨む姿勢を示しており、疑わしい人物や商品を見かけた場合に、速やかに通報するよう市民に呼びかけた。

近年、マカオではたばこ製品の値上げや禁煙エリアの拡大が続いている。直近では、2015年7月にたばこ消費税の増税が実施されると同時に、海外(中国本土、香港、台湾を含む)からの免税持ち込み範囲についても、従来の紙巻きたばこを現状の100本(5箱)から19本、葉巻を10本から1本、刻みたばこは100グラムから25グラムとする大幅な縮小が図られた。内外価格差を利用した安いたばこの流入を防ぐべく、税関でのチェックも強化されている。

マカオ税関による立入検査で見つかった未納税の密輸たばこ商品(写真:澳門海關)

マカオ税関による立入検査で見つかった未納税の密輸たばこ商品(写真:澳門海關)

関連記事

最近の記事

  1.  澳門海關(マカオ税関)は12月6日、マカオ警察総局による指揮の下、各保安部門が地域社会の良好な治…
  2.  冬のマカオの街を美しく彩る毎年恒例のイルミネーションイベント「ライトアップマカオ2024(中国語…
  3.  マカオ政府が経済ダイバーシティ化の一環、また「舞台芸術の都」を築く目標に沿ってコタイ地区の南東部…
  4.  マカオ政府統計・センサス局は12月6日、今年(2024年)8〜10月の住宅価格指数を公表。 …
  5.  マカオではアフターコロナで社会・経済の正常化が進んだ昨年(2023年)から歩行者による禁止場所で…

ピックアップ記事

  1.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  2.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」の新線「横琴線(…
  3.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  4.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  5.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…

注目記事

  1.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  2.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  3.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  4.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  5.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年12月号
(vol.138)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun