マカオ、カプセルホテル型の無認可宿泊施設を初摘発…オーバーステイの中国人ら滞在

マカオ治安警察局は10月11日午後、無認可宿泊施設の疑いがあるとしてマカオ半島新口岸地区北京街にある住商複合ビル内にある一室について、立入検査を実施した。事前に同局へ情報が寄せられていたという。

検査時、部屋には男3人、女3人の計6人が滞在していた。部屋の間取りはベッドルームが4室とリビングルームで、リビングルームにカプセルホテル型の寝室ユニットが4個設置されていたという。その後の調べで、女2人が集客を担当する運営側、残る男3人と女1人の4人が客で、客のうち男1人がオーバーステイ状態だったことが判明。6人全員が中国本土出身だった。

また、カプセルルームの宿泊料は1泊300香港ドル(日本円換算:約4300円)だったとのこと。警察では、目下、現場にいなかった経営者の行方を追っているとした。

マカオにおけるカプセルホテル型無認可宿泊施設の摘発は今回が初めての事例とのこと。すでに宿泊施設の許認可を管轄する旅遊局によって入口が封鎖された。

現場はカジノ施設や雑居ビルが立ち並ぶ繁華街にあたる新口岸地区の中心で、治安警察局本部と同じストリート。

マカオは1999年にポルトガルから中国に返還されたが、以降も独自の出入境管理を行っている。中国本土籍の旅客がマカオを訪れる際、香港マカオ往来通行証と呼ばれる渡航証とビザに相当する渡航許可を取得するのが一般的だが、およそ2〜3ヶ月に1回7日間といったかたちで一定期間内の入境回数や滞在日数などに制限が設けられていることなどから、違法な就労や賭博、観光などを目的とした密航やオーバーステイが後を絶たない。不法行為を手引きする蛇頭も暗躍し、超過滞在者の隠れ家となる無認可宿泊施設の存在なども社会問題化している。

マカオ初摘発となったカプセルホテル型違法宿泊施設=2018年10月11日(写真:マカオ治安警察局)

マカオ初摘発となったカプセルホテル型違法宿泊施設=2018年10月11日(写真:マカオ治安警察局)

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