港珠澳大橋のマカオ側イミグレーションビルで消防訓練実施…開通間近に控え珠海側との連携確認

中国が国家プロジェクトとして推進している香港と珠海(広東省)、マカオの三地をつなぐ「港珠澳大橋(ホンコン・ジュハイ・マカオ・ブリッジ)」。Y字型のルート、全長約55キロを複数の海上橋と海底トンネルで結ぶ世界最長の架橋計画のひとつで、2009年に着工した。

現時点で具体的な開業時期は未発表だが、すでに通行料金が発表されており、橋を往来するシャトルバスの運営会社も決まるなど、いよいよ佳境を迎えている。

港珠澳大橋の東の出入口は香港のランタオ島沖の人工島、西側の出入口はマカオ半島の北東沖の珠澳人工島で、島の北半分が珠海市、南半分がマカオ特別行政区の管理区域となり、イミグレーションビルは両方に跨って建つ。

マカオ警察総局は10月12日午前、港珠澳大橋のマカオ側イミグレーションビルにおいて、マカオと中国広東省珠海市側の関係部門による合同大規模消防訓練を実施したことを明らかにした。

訓練はマカオ側イミグレーションビル1階の出発フロアにあるシャッターを作動させた際に火災が発生し、大量の煙が充満した上、消化作業中に火が珠海市側の管理区域に燃え移ったというシナリオで実施されたとのこと。

訓練には合計218人が参加し、現場のコントロール、消火、避難誘導、負傷者の搬送などの手順のほか、マカオ側と珠海側の緊急時におけるコーディネーション、コミュニケーションが確認されたという。結果については、各方面の連携もスムーズで、今後も危機対応力の向上を測るため、双方による検討会や訓練の実施を継続していくとした。

港珠澳大橋のマカオ側イミグレーションビルで実施されたマカオと珠海の関係各部門による合同消防訓練の様子=2018年10月12日(写真:マカオ警察総局)

港珠澳大橋のマカオ側イミグレーションビルで実施されたマカオと珠海の関係各部門による合同消防訓練の様子=2018年10月12日(写真:マカオ警察総局)

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