マカオ、中国江西省出身の密航者の男が護送車に乗る寸前に逃走…保安当局が捜索中

マカオ税関(澳門海關)は5月8日、同月6日午後、密航者6人を検察院での尋問後に護送車に乗せて移送する際、このうちの1人で中国・江西省出身の男が乗車寸前に逃走したと発表。

税関職員がすぐに捜索を開始し、各イミグレーション施設及び密航多発地点における警戒を強化するすると同時に、治安警察局及び司法警察局と情報共有を図ったが、現在のところ逃げた男の身柄の拘束には至っていないという。発表が遅れた理由については、捜索活動への影響を慎重に考慮した結果とした。

マカオ保安庁の黄少澤長官は8日午後、この件について囲み取材に応じた際、逃走した男は過去に密航歴がなかったことから、強制送還の手続きを終えたところだったと述べた。また、今回は警察側の証人として密航事件の捜査に協力する立場で検察院及び法院を訪れていたとのこと。今回の逃走については刑事事件として処理する方針。すでに税関には厳格な内部調査を行うよう指示したという。

黄長官によれば、今年第1四半期(2019年1〜3月)の密航者数は222人に上り、増加傾向にあるとのこと。昨年下半期からカジノ周辺で違法両替に従事する「換銭党」に対する取り締まりを強化して臨み、即時強制送還と3年間入境禁止処分としたことが密航者の増加につながっているとの見方を示した。

【記事更新】
マカオ司法警察局は5月9日夜、逃走していた男の身柄を拘束したと発表。

囲み取材に応じるマカオ保安庁の黄少澤長官=2019年5月8日(写真:GCS)

囲み取材に応じるマカオ保安庁の黄少澤長官=2019年5月8日(写真:GCS)

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオではアフターコロナで社会・経済の正常化が進んだ昨年(2023年)から歩行者による禁止場所で…
  2.  マカオ治安警察局は7月26日、マカオ警察総局による指揮の下、マカオの良好な治安環境の保護・維持を…
  3.  ユネスコのアジア太平洋地域世界遺産研修研究所は7月23日、第46回国連大会が開催中のインド・ニュ…
  4.  マカオ司法警察局は7月25日、マカオで覚醒剤の密売したとしてタンザニア人旅客の20代の男を逮捕し…
  5.  マカオ治安警察局は7月25日、カジノ施設が集積するマカオ半島新口岸地区にあるスーパーマーケットで…

ピックアップ記事

  1.  シンガポール発の国際ラグジュアリーホテルブランド「カペラ」がマカオ初進出することがわかった。カペ…
  2.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  3.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  4.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  5.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…

注目記事

  1.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  2.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  3.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  4.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  5.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年8月号
(vol.134)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun