マカオで今年初の百日咳に感染者確認…患者は海外渡航歴ある43歳マカオ人男性

マカオ政府衛生局(SSM)は7月18日夜、マカオで今年は初めてとなる百日咳の感染者が確認されたと発表した。百日咳は百日咳菌のくしゃみや咳などによる飛沫感染で起こる感染症。

患者はマカオ人の公務員の男性(43)で、6月23日から発作性の咳の症状が現れ、公立総合病院の仁伯爵綜合醫院と私立のクリニックを受診。しかし、その後も症状が持続し、熱が出たことから、私立総合病院の鏡湖醫院の救急外来を受診。15日になって症状が悪化したため同院を再度受診し、胸部X線検査で気管支肺炎と診断され、入院が決まった。また、気道から採取したサンプルから百日咳菌の陽性反応が確認され、百日咳と診断が下った。現在、患者はすでに熱も下がり、容体は安定しているという。患者は潜伏期間中に海外渡航歴があるとのこと。なお、同居の家族に類似の症状はないというが、SSMでは同居の家族と密接接触者らに予防薬を配布済みとした。

SSMによれば、直近30年間で予防接種が普及したことから、マカオで百日咳の感染例が見つかるのは稀という。近年では、2015年から2017年にかけて嬰児・幼児が各1例、2018年は5例が確認されたが、大多数が予防接種を受ける前の免疫力が弱い生後3ヶ月未満の嬰児だった。ただし、直近およそ10年間では自然感染の減少から妊婦やその他成年の間で抗体が弱まるなどの理由で世界的に発病率が高まっている状況もあるとのこと。マカオの面積は約32平方キロ、人口は約67万人、年間インバウンド旅客数は約3580万人。

マカオの大型総合病院として知られる鏡湖醫院(資料)-本紙撮影

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