マカオ、カジノ従業員の業務外時間カジノ入場禁止を盛り込んだ改正法の説明会開催…12月27日施行、5万人超が対象

 カジノフロアへの入場とカジノ内業務及びゲーミング条件を規定する法律が改正され、最大のポイントとなる「カジノ従業員の業務外(余暇)時間におけるカジノフロア入場禁止」について、今年(2019年)12月27日に施行となる。

 対象となるマカオのカジノ及びカジノ仲介業従事者は約5万4000人(参考:総人口は約67万人)とされる。ただし、すでに入場禁止対象となっている公務員と同様、春節(旧正月)の三が日は入場が認められるほか、研修や奉仕活動といった正当な理由がある場合は例外扱いとなる。

 ギャンブル監理部門にあたる博彩監察協調局(DICJ)は10月14日、先にマカオのカジノ運営6陣営向けの説明会を開催したと発表。カジノ運営企業及びカジノ仲介業従事者が参加したという。

 今回の説明会において、DICJから法改正はレスポンシブルゲーミング(マカオにおいては政府及び運営事業者等によるギャンブル依存対策をはじめとする社会コストへの対応を意味するもの)の一環であること、法執行プロセス、通報、問い合わせ方法などについての紹介、各カジノ運営企業の代表者から対象となる職種リストの発表が行われたとのこと。質疑応答で最も大きな関心を集めたのは取り締まりについてで、DICJの代表者から詳細な回答がなされたとした。

 法律では、取り締まりの方法について、法執行官による巡回、カジノ運営企業による通報、第三者による通報を採用するとし、違反者には最高1万パタカ(日本円換算:約13.4万円)の罰金が科されると規定している。

 DICJは今後も様々な方法でカジノ従業員に法律についての明確な理解が得られるよう啓蒙活動を継続して進めていくとし、同時に業界と連携を保ちながら、共同してレスポンシブルゲーミングの取り組みを推進し、カジノ従業員の心身の健康をよりよく保護し、マカオのカジノ業界の健康的な発展を実現していきたいとした。

マカオカジノ監理当局が開催したカジノ従業員の業務外時間カジノ入場禁止を盛り込んだ改正法の説明会(写真:DICJ)

マカオカジノ監理当局が開催したカジノ従業員の業務外時間カジノ入場禁止を盛り込んだ改正法の説明会(写真:DICJ)

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